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「サトシは自分で、ピカチュウは家族。ポケモンは同じ世界で生きる仲間」と語るのは、'97年にアニメシリーズが開始、'98年から毎年劇場版が公開されている『ポケットモンスター』で、サトシの声を担当している声優の松本梨香さん。劇場版ポケットモンスターシリーズも現在公開中の『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』で20作目。最新作では、20年前に放送されたアニメシリーズ初回で描かれた、サトシとピカチュウの出会いが、再びオリジナルストーリーとして描かれる。松本さんに『ポケモン』たちとの20年間を聞いた。

実は、松本さんのいちばん好きなポケモンはピカチュウではないとの噂が。'16年に行われた“ポケモン総選挙”で「サトシがピカチュウを選んでない」と騒がれたことがあるが、その真相は!?

「ピカチュウは相棒であり家族でもあるので、『ポケモンを選んで』と言われても浮かばない。それぐらい強いつながりで、もはやポケモンじゃないの(笑)」

では気になる“いちばん”は?

「カラカラ。カラカラはお母さんが亡くなった場所でずっと泣いていてお母さんの骨をかぶっているの。目の下には涙の跡があって、こんな切なさが描かれたポケモンはあまりいないから、支えてあげたいし、カラカラを好きでいたい」

サトシとしては奇跡のような出来事が。

「交通事故で意識不明になり、集中治療室に入った子にメッセージを送る機会があったのですが、容態が急変して会えなくなってしまったので自分で考えたサトシの言葉を入れたCDを送りました。そしたらその子のお母さんがずっと耳元でかけてくれて『意識が戻り、笑ってくれた。松本さんは命の恩人です』と言ってくださって。サトシを演じていてよかったな、と心から思いました」

サトシを演じ続けてきた松本さんの、個人的な思い出も気になるところ。

「唯一今は亡き母と一緒にポケモンをリアルタイムで見られたのが“バイバイバタフリー”という回で、見ながら感動して泣いちゃって、照れ隠しに『いい演技してるよね〜、サトシ』って言ったら母も号泣していて……母と一緒にポケモンを見たのもこの1回ですし、本当に感慨深くて。私にもそんな思い出があるように、ポケモンを愛してくれたみんなにもたくさんの思い出があるはず。開始から20年たった今もピカチュウとサトシはずっと変わらずにそこにいるので、何かあったときも寄り添えるような存在でいられたら。ポケモンはそんな、“みんなが戻ってこられる場所”なんじゃないかな」