「アメリカやヨーロッパと比べると、日本はスーパーフード途上国。日本でブームに火がついたのは、ここ5年ぐらいなんです。すでに、その効果が世界的に認められていても、日本ではまだまだ知られていないスーパーフードがあります」

こう語るのは、日本スーパーフード協会代表理事の勝山亜唯美さん。アサイーに、チアシードやキヌア……。今やコンビニにも並んでいるスーパーフードは、とても身近な存在になっている。そもそも、スーパーフードとは、どのようなものなのか。同協会が定める定義によると。

(1)栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品 (2)ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品 (3)一般的な食品とサプリメントの中間にくるような存在で、料理の食材としての用途と健康食品としての用途を併せ持つ

そして食歴が長く、何世紀にもわたって人々の健康に寄与してきた食品であること、なども条件としている。

「ごく少量で栄養・健康成分を効率的に取れるのが、スーパーフードです。最先端の美容と健康を求めるハリウッドのセレブたちが、10年ほど前から“サプリメントではなく、天然の食材で栄養を取りたい”とスーパーフードを愛用するようになりました。マドンナやミランダ・カーなどが、SNSなどでその食材を紹介するようになって、欧米で広まっていったのです」(勝山さん・以下同)

本誌は勝山さんの協力のもと、まだ日本ではあまり知られていないが効果がすごい、2019年にブームを起こしそうなスーパーフード9食品のリストを作った。

【スピルリナ】スーパーフードの王様

水中で育つ藻の一種。美肌や筋肉の維持に欠かせないタンパク質が豊富で、各種ビタミンや不飽和脂肪酸など50種類以上の栄養成分を含む。

「のりと青い葉っぱを合わせたような味。青のりと混ぜ、料理にかけても美味。小さじ1杯(3〜4g)で、1日分のβ−カロテンが取れます」

【マキベリー】最強のアンチエイジング

南米チリに自生するベリー系フルーツ。

「ポリフェノールの一種、アントシアニンが豊富で、日本でも一般的になっているスーパーフード“アサイー”(ブラジル原産のヤシ科の植物)の5〜7倍の抗酸化作用があることで注目されています。1日小さじ1杯ぐらいをヨーグルトやスムージーに入れましょう」

【ヘンプシード】美肌と整腸効果に期待

「麻の実です。1日スプーン大さじ1杯(8〜9g)ぐらいが適量。ごまのような香ばしさがあるので、おにぎりやサラダにまぶして食べるとおいしいです。必須脂肪酸のリノール酸とα−リノレン酸のバランスが3:1と理想的。タンパク質も豊富なので、美肌効果が期待できます」

お通じがよくなる効果も。

【ゴジベリー】漢方が実証してきた効果

「もともと漢方では生薬で、杏仁豆腐などによくのっています。ビタミンCが豊富で、ポリフェノールを多く含みます。脂質の代謝に役立つアミノ酸の一種、ベタインが含まれていて、肥満防止効果も。さらに強い抗酸化作用もあり“食べる日焼け止め”とか“食べる目薬”ともいわれます」

【ビーポーレン】ハチのエネルギー

「ハチが集めた花の蜜と花粉を自らの酵素で丸めたもので、日本以外の国々では昔から食べられていました。アミノ酸やビタミン、ミネラルなどがたくさん含まれている栄養食で、スプーン小さじ1杯程度で元気になれます。香りがいいので、アイスクリームやスイーツにかけましょう」

【ゴールデンベリー(インカベリー)】お菓子感覚で疲労回復

ほおずきの実の品種のひとつでインカベリーとも呼ばれる。

「日本の食用のものと違い、紫外線が強い中南米で栽培されたほおずきは甘酸っぱくて、そのまま食べてもOK。焼き菓子に入れても味と食感のアクセントになります。フラボノイドやβ−カロテンを多く含み、疲労回復、粘膜を強化する効果が」

【モリンガ】オレイン酸で若返り

インドやスリランカの伝統医学、アーユルヴェーダでも使用されている。

「必須アミノ酸に加え、オレイン酸などの脂肪酸も多く含むので、アンチエイジングにも最適。パウダータイプのものは、小さじ1杯程度をパンに塗ってもいい。茶葉タイプのものもあるので、煎じてお茶として飲むこともできます」

【カカオニブ】苦味成分でリラックス

カカオ豆を砕いたもの。精製していないのでカカオ豆の栄養をそのまま取れる。

「栄養価が高く、鉄分が豊富。苦味成分のテオブロミンには、リラックス効果があります。スプーン小さじ1杯程度をスイーツやドリンクに混ぜて食べるのがおすすめで、いま世界的にもブームになっています」

【ITはなびらたけ】更年期対策に使いたい

はなびらたけというきのこを人工栽培した一品種。

「女性ホルモンの活性作用があり、更年期に悩む女性にすすめたいですね。乾燥チップは鍋料理のだしにも使えます。直接食べるなら1日に2〜3切れでOK。ふりかけタイプもあるので、こちらはパスタやサラダなどにかけて」

だが、急激に需要が増えれば、問題も起こる。すでに一般的な食材にもなっている、チアシード(ミントの一種であるチアの種子)が日本ではやり始めたころ、素材が足りなくなって、残留農薬検査もしていないB級、C級の質の悪い製品を、悪徳業者が国内で流通させてしまったことも……。

「スーパーフードは口に入るものですから、まず信頼できる製造・販売メーカーかどうかを確認するべきでしょう。会社の公式ホームページがあるかをチェック。もし、何か疑問があれば直接電話をして、生産方法や安全性などの質問をしてみましょう。それに対して、しっかりと答えられる会社であるかどうか、ご自身でチェックするのも安全対策のひとつです」

なかには、海外から粗悪品を仕入れ、ラベルだけ張り替えて、ネット販売する業者もいるとか……。

いざ、スーパーフードを購入しても、すぐに食べ飽きたり、うまく料理できなくて、使わなくなってしまった人もいるだろう。勝山さんは、いろんなスーパーフードを瓶に入れて、調味料のように使うことをすすめている。

「“この料理に合いそうなのはこれ”といった感じで、毎日ちょい足しの食材として使うと、継続できると思います。塩、胡椒、“スーパーフード”といった感じで味付けをする。スピルリナは強アルカリ性で塩っけがあり、塩分を抑えることもできますから。少量で効率よく栄養が取れるうえに長持ち。スーパーフードは、結果的にコスパがいいんです」