神様・仏様に願掛けしたいことのひとつが病気の平癒。’20年に認知症であることを公表した蛭子能収(73)の妻・悠加さんがは、小さいころから祖父母の影響で神社やお寺に行くことが多く、今でもよく参拝しに行くという。そんな悠加さんが、以前から会いたかったという神社仏閣ナビゲーターで心理カウンセラーの尚さんと語り合いましたーー。

尚「初めまして。『認知症になった蛭子さん』を読ませてもらいましたが、ご主人の介護を1人で抱えられていた時期は大変でしたね」

悠加「今日は初めてお会いできるのを楽しみにしていました。尚さんの“霊視”に関する本を読むなどして、ぜひお話を伺いたいと思っていました」

尚「小さいときから霊的なものが見えていたそうですが?」

悠加「小学校3、4年生までは布団に入ると、目の前に天使か妖精のようなものが帯状に光って見えたことがありました。あとは旅行先の宿で『これはヤバいな』という雰囲気を察して部屋を変えてもらうこともあります」

尚「ふとした瞬間に、なにか霊的なエネルギーのようなものが見えているはずです。神社仏閣に行かれることも多いそうですね」

悠加「はい。小さいときから祖父母の影響で、神社やお寺に行くことが多く、今でもよくお参りに行っています。実は、認知症を発症する前の主人は、霊をはね返してくれていました。一緒にいても、禍々しいものははね返してくれる安心感が。それでも症状が進むと、その力が弱くなったようで……」

尚「気持ちが沈み込むと、エネルギーが弱まりますからね。霊は助けてくれる人を見つけて頼ってきます。でも、蛭子さんに訴えても聞いてもらえないことを霊はわかっているようです(笑)」

悠加「主人は霊的なものなどはまったく信じていませんからね」

尚「たぶん、もともとは信仰のあつい家系だと思います」

悠加「だから、蛭子家がもともと氏子だったといわれる日和佐八幡神社(徳島)に行ったり、えびす様をお祭りする西宮神社(兵庫県)に主人を連れて行ったりしました」

尚「蛭子さんに限らず、今の時代、信仰心を受け継いでいくことは困難です。だから、信仰に理解のある悠加さんとのご縁が、蛭子さんのご先祖さまの計らいでつながったという気がします」



■神社からいただく縁により状況が好転することも

悠加「(ぼけ封じ寺社の一覧を見ながら)玉川大師(東京都世田谷区)さんは、よくお参りしています。認知症に御利益のあるお寺だとは思っていませんでしたけど……」

尚「今ほど医療が発達していなかったから、昔の人は、疫病に関して神社仏閣がよりどころ。わりと健康祈願はどこの神社仏閣でもできますが、ぼけずに健康で長生きすることに特化した寺社をあげてみました」

悠加「どのようにお参りすればいいのでしょうか?」

尚「ぼけ封じの寺社だけではなく、神社ならご祭神、お寺ならご本尊、その土地の神様であるお稲荷さんが祭られていたら、ぜひご挨拶してください。また、ご祈願されることがあれば、お礼参りも忘れないでくださいね」

悠加「介護で感じたのは、認知症の人だけでなく、介護している家族もつらい思いをすることです」

尚「神社やお寺に参拝することは、ご神仏とのご縁をいただくことです。そしてご神仏はさらに、参拝者にとってのよりよいご縁をつないでくれます。以前、義理のお母さまが認知症になって悩んでいた方にお参りを勧めたら、施設にすんなり入ることができたことがありました。素敵なヘルパーさんやいい施設など、人や場所などとのいいご縁がもらえたりすることもあるのです」

悠加「なるほど。私は『自分がやらなければ』と1人で背負い込み、介護しているときは、視野がすごく狭くなっていました」

尚「神社やお寺に行って、少し落ち着いた気持ちになれば、違う視点から物事を考えられるきっかけにもなります。ぜひ、介護するご自身の幸せのためにもお願いしに行くことも大事です」

悠加「主人のように自分ファーストのスタンスで、霊や介護とも接したほうがいいのですね。ありがとうございました」