漢方×栄養学の観点で、あなたの健康においしくアプローチ! 夏は水分が抜けて、体がぐったりしてしまうもの。少しでも元気に過ごしたいあなたに、いまから取り組める、簡単毎日食薬メニューを専門家がご紹介しますーー。

「“旬”の食材を選んで食べますと、元気を取り戻すことができます。反対に体によくないものは食べない。この考えを『食薬』と呼んでいます。夏は冷たいものを取りすぎないようにするなど、腸を冷やさないようにしましょう」

そう話すのは、『1週間に1つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者で、漢方カウンセラーの大久保愛さん。大久保さんは年間2,000人以上、体の不調に悩む人の相談を受けていて、体がバテないようにするための「食薬習慣」を勧めている。

体のバテを防ぐためにいちばん簡単なのは、「旬の栄養価の高い食材を選んで食べる」こと。毎日積み重ねると、薬に負けないほどの威力を発揮するという。そこで、梅雨の末期から、猛暑の時期に備えるための「食薬」メニューを教えてもらった。

■しょうが入りルイボスティー

雨の日が続くと、家の中でひきこもりになりがち。運動不足のうえ、テレビやスマホの見すぎで姿勢まで悪くしてしまうことも。

「長引く巣ごもりで運動不足が重なりますと、筋力低下や体のゆがみから、内臓下垂を引き起こし、下腹がポッコリしてくることがあります。消化機能が弱まるのでまずは、姿勢を正すと同時に、胃腸を温めましょう」(大久保さん・以下同)

今の時期は、アイスコーヒーや炭酸飲料などをつい飲みすぎてしまうが、大久保さんのおすすめは、温かいルイボスティーに、すりおろしたしょうがを入れたもの。

「ルイボスティーは、ノンカフェインで、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルや、抗酸化作用があるポリフェノールが豊富に含まれています。汗をかくと水分とともにミネラルも一緒に出てしまいます。腸内の水分が不足すると便秘になってしまうので、水分とともにミネラルをしっかりと補いましょう」

■トマトの豚汁

エアコンの効いた部屋で過ごしていると、体温調節ができず、熱がこもってだるくなる。

「体の熱を冷ます旬の野菜はトマトです。トマトには体内にこもった熱や、炎症を抑える働きを持つクエン酸やリンゴ酸などが含まれています。また、ミネラルや、抗酸化作用のあるリコピンも含まれています」

サラダにして食べるのもいいが、腸を冷やすので、できればスープなど温かい汁物に入れたい。特に、疲労回復の効果があるビタミンB1が豊富な豚肉と、腸内環境を整える味噌をベースにした“豚汁”にトッピングすると相乗効果が!

「豚肉など高タンパクの食材を取り入れることで、筋力の強化や代謝アップが期待できます。疲れやすいといった不調が改善されます」

■大葉と納豆のネバネバあえ

毎日食べたいのは“食べる整腸薬”ともいわれる納豆。大豆を発酵させたネバネバ菌が腸内環境を整えて、タンパク質まで取れるスーパーフード。

「ナットウキナーゼという酵素には、血液をサラサラにする働きがありますが、熱に弱い性質があるので、加熱しないで食べるのがおすすめです。大葉には抗酸化作用のあるβカロチンが豊富に含まれています。免疫力のアップにも一役買ってくれますので、さまざまな料理にトッピングして積極的に食べることをおすすめします」

蒸し暑さや夏風邪で「食欲がわかない」というときこそ、大葉を食べると、食欲を増進させるという。さらに、大葉の香り成分には、リラックスを促す作用もあるので、天気の変化や暑さで自律神経が乱れてしまっているときに食べると効果的だという。

まずは1日1食、菓子パンやカップ麺で済ませがちなお昼のメニューに、1品プラスすることからスタートしてみよう。