そのおいしさと高い栄養価に注目が集まり、豆乳に次ぐ植物性ミルクのマーケットが活性化中だ。調理でも活用できるシーンは多数。ぜひとも賢く活用したい。

《秋のカボチャスープだよ〜♪ ミルクは飲まないようにしているからその代わりにオートミルク(=オーツミルク)をいれてるの》(’21年9月16日)と自身のインスタグラムに投稿したのは、現在アメリカのロサンゼルスを拠点に活動するモデルのローラ(31)だ。

また、女優の本田翼(29)も、『ノンストップ』(フジテレビ系・10月4日放送分)で、健康のために心掛けていることとして、「毎朝、キウイ、バナナ、オーツミルク、プロテインのスムージーを作っている」と、明かしている。

2人が愛用しているように、美や健康への意識が高い芸能人の間で注目が高まっているのが「オーツミルク」だ。最近耳にすることが増えてきたこの「オーツミルク」とは何なのだろう?

「オーツ麦などから作られた植物性のミルクです。低カロリーで栄養価が高く、穀物の自然な甘さや香ばしさに人気が高まっています。同時に、牛乳などの動物性ミルクに比べ製造工程が環境にやさしいという点で注目されています」

そう教えてくれたのは、管理栄養士・調理師の瀧川みなみさん。

アメリカでは、オーツミルクの販売額が、前年比300%にアップ(’20年ニールセン調査)。スターバックスでは、今春オーツミルクをベースにしたラテの販売を始めたが、人気のあまり品不足になったほどだという。

日本でも、オーツ麦の需要は’19年から’20年の間で2倍に伸びている(日本食品製造調べ)。食品新聞によると、ダノンジャパンのオーツミルク製品「ALPRO」は、今年1〜7月の販売額が前年比でじつに13倍に急増しているそうだ。

「オーツミルクは、人気のアーモンドミルク、ココナツミルク、ライスミルクなどの植物性ミルクと並んで、『第3のミルク』と呼ばれています。第1のミルクが牛乳、第2のミルクが豆乳です。豆乳と同様、第3のミルクも植物から作られるミルクであるため、乳糖やコレステロールが含まれていません。牛乳アレルギーのある人や、コロナ禍で健康志向が高まった人を中心に、第3のミルクを活用する人が増えているようです」(瀧川さん・以下同)

そうしたニーズを受け、各メーカーも商品化に乗り出している。

「以前はオーガニックスーパーなどでないと目にする機会はほとんどありませんでしたが、アーモンドミルクのブーム以降、新商品も増えてきて、最近では手軽に購入できるようになっています」

第3のミルクは牛乳に比べて低カロリー・低脂肪が特徴(ココナツミルクを除く)。脂質やコレステロールが気になる世代にはうれしいかぎり。

「第3のミルクには、それぞれ成分や味に特徴があります。個性を上手に生かせば、おいしく、効率的に栄養を摂取することができるので、自分には何が合うかもチェックしてみてください」

今回は、注目のオーツミルクのほか、計4種類の第3のミルクについて、味の特徴、栄養価や活用法を瀧川さんに解説してもらった。そのまま飲んでもOKだが、調理に用いるなどして、その魅力を余すところなくいただいちゃおう♪

【オーツミルク】※1(80kcal)

〈おもな栄養素含有量〉 タンパク質:0.4g 脂質:3.0g 炭水化物:13.6g カルシウム:240mg ビタミンE:−mg 食物繊維:2.4g

〈注目したい栄養効果〉 穀物の自然の甘さを味わえるが、牛乳に比べ低カロリーで低脂質。現代人に不足しがちな食物繊維も補うことができる。市販のものはカルシウムが添加された商品が多いので、骨粗しょう症予防にも。

「オーツ麦から作られていて、穀物の自然な甘さがあり、牛乳よりさっぱりした味です。脂肪分が少なく低カロリー。現代人に不足しがちな食物繊維の含有量が多く、腸内環境を整えたり、血糖値上昇の抑制、美肌づくりのお手伝いをしてくれます。カルシウムが添加されているものもあり、牛乳に匹敵するカルシウム含有量も魅力ですね。これからの季節は、グラタンやシチューに、牛乳の代わりとして使うと、低脂肪・低カロリーで、ヘルシーながら甘味もある仕上がりになります」

〈瀧川さんオススメの活用法〉 パンケーキやパンづくり。グラタン・シチュー・クリームパスタ、ポタージュスープなどがヘルシーに仕上がる。

【アーモンドミルク】※2(39kcal)

〈おもな栄養素含有量〉 タンパク質:1.0g 脂質:2.9g 炭水化物:3.9g カルシウム:60mg ビタミンE:10mg 食物繊維:4.0g

〈注目したい栄養効果〉 低カロリーで、脂質異常が気になる人の味方。食物繊維や、抗酸化作用のあるビタミンEが豊富なので動脈硬化の予防も期待できる。ただし、添加された栄養成分はきちんとチェックを。

「アーモンドから抽出されるミルクで、香りがよく、甘味もありながら、やはりカロリーが低いところが特徴です。食物繊維や、抗酸化作用のあるビタミンEが豊富に含まれ、動脈硬化の予防に期待ができます。コンビニやスーパーで買える商品も多いですが、購入の際は添加された栄養成分のチェックを忘れないようにしましょう」

〈瀧川さんオススメの活用法〉 さつまいも、かぼちゃなど野菜の煮物で香りと甘味が引き立つ。ごまみそ鍋や、スムージーの材料にも。



■ココナッツミルクの栄養効果とは?

【ココナツミルク】※3(342kcal)

〈おもな栄養素含有量〉 タンパク質:3.8g 脂質:35.4g 炭水化物:9.2g カルシウム:−mg ビタミンE:−mg 食物繊維:−g

〈注目したい栄養効果〉 カリウム、鉄、マグネシウムなどミネラルが含まれ、高血圧の予防、血行促進などが期待できる。中鎖脂肪酸は疲労回復、肥満の予防にも。ただしカロリーにはご注意を。

「ココナツの胚乳から作られたもので、まったりとまろやかな味わいです。吸収してから短時間でエネルギーに変換される中鎖脂肪酸が含まれていて、疲労回復や脂肪をつきにくくするはたらきがあります。同時に、体の機能や調子を整えてくれるミネラルも多く含まれ、代謝促進、血圧コントロールに役立ちます」

〈瀧川さんオススメの活用法〉 カレーの仕上げに用いると、マイルドな味に。豚肉カレーを作る際は、豚肉に含まれるビタミンも同時に取れるため、疲労回復効果をより高められる。調理用の缶入りココナツミルクは、ババロアやゼリーなどデザートを作るときの牛乳代わりに。

【ライスミルク】※4(132kcal)

〈おもな栄養素含有量〉 タンパク質:1.0g 脂質:2.8g 炭水化物:26g カルシウム:−mg ビタミンE:−mg 食物繊維:−g

〈注目したい栄養効果〉 米麹が原料のものは、オリゴ糖が善玉菌のエサとなり腸内環境の改善に。自然の甘味が脳の疲れを癒やし、集中力をアップ。ノンコレステロールなので動脈硬化予防にも。ミネラルには美肌効果が期待できる。

「お米を原料に作られます。お米の優しい甘味とうま味で、甘酒に近いイメージです。腸内環境を整え、善玉菌のエサとなるオリゴ糖が含まれています。ライスミルクには玄米を原料とするものもありますが、こちらは代謝をアップさせるビタミンB群や食物繊維、ミネラルが豊富です」

〈瀧川さんオススメの活用法〉 みりんの代わりに料理の調味料として、煮物や鍋物に使うのがおすすめ。ほかに、魚のみそ焼きに足しても相性◎。米麹こうじを原料としたライスミルクにお肉を漬けておくと、麹の力でお肉が軟らかくなる。

ふだん不足しがちな栄養素をおいしく補えるのが第3のミルクの魅力。冬の定番メニューにも取り入れやすいので、さっそくいろいろ試してみては?

※の成分は、下記を参照 ※1:出典 ALPRO(ダノンジャパン株式会社)「オーツミルク 砂糖不使用」 ※2:出典 グリコ「アーモンド効果 砂糖不使用」 ※3:出典 ユウキ食品「ココナッツミルク」 ※4:出典 ブリッジ「有機ライスドリンク」