「医師にも診断がつかない、原因不明の不調やメンタル面の不安定さは、多くの場合“自律神経の乱れ”からくるものです」

こう話すのは、これまで4万人以上の体の悩みを解決してきた人気整体家の宮腰圭さん。“自律神経の乱れ”とは、最近よく耳にする言葉だが、私たちの体にどのような影響を与えているのだろうか。

自律神経は「交感神経」と「副交感神経」に分けられるが、「交感神経」と「副交感神経」は、それぞれ反対の働きをするという。

「交感神経は、日中に働きやすい活動系の神経です。交感神経が優位に働くと頭がさえたり、やる気が出たり、活動しやすいように作用しています。また、副交感神経は、夕方以降に働きやすい神経です。副交感神経が優位に働くと心が落ち着き、手足が温かくなり、リラックスした状態になります」(宮腰さん・以下同)

これらの神経の、どちらかが働きすぎたり、または働かない状態が続いたりするとバランスが崩れ、さまざまな不調を引き起こしてしまうのだ。

「たとえば、交感神経が働きすぎると常に焦りや緊張を感じ、イライラしたり、全身の筋肉や血管が必要以上に収縮したり、肩こりや頭痛、不眠症状が出てきます。一方で、副交感神経が働きすぎてしまうと、やる気が出ずに常に体がだるく、ひたすら眠い状態が続きます」

コロナ禍では不眠の症状を訴える人も増えているというが、自律神経の乱れとコロナ不眠は、関係があるのだろうか。

「自律神経が乱れる原因には、ストレスをはじめ、気圧の変化や長時間労働、女性ホルモンの乱れなどさまざまな理由が挙げられます。当然、コロナ禍によるストレスも原因になると考えられます」

そこで、自律神経を整えるための方法として、宮腰さんが考案したのが「ぴょんぴょん体操」だ。

「私の考案した体操は、その場で1分間ぴょんぴょん跳ねるだけです。それだけで自律神経を整えることができるんです」



■精神を安定させる効果のあるセロトニンが分泌されて

「ぴょんぴょん体操」を行うことで、自律神経のバランスが整う理由を宮腰さんは、こう説明する。

「それは、背骨と自律神経の位置に関係しています。交感神経は背骨の両脇に沿って、頭のつけ根から尾てい骨まで、左右にそれぞれ長い神経のラインを形成しています。そして副交感神経は、脊髄を通っています。そのため、背骨が曲がったりゆがんだりしている人は、それに伴って自律神経の働きが鈍くなるんです。これをぴょんぴょん体操をして跳ねることで、背骨のゆがみがなくなり、自律神経のバランスが整いやすくなります」

さらにぴょんぴょん跳ねることで2つのメリットがあるという。

1つ目は、跳ねる動きによって、ふだん動かしていない筋肉や、あまり使っていなかった筋肉を使うことができる。加えて全身の血流が改善し、体のすみずみまで酸素と栄養を届けることができるようになるのだそう。

血流がよくなれば、痛みやコリの原因である老廃物が排出されやすくなるので、肩こりや腰痛などの痛みも同時に解消される。

また、不眠の人は夜間の排尿で何度か起きてしまうこともあるだろう。この悩みも入眠の3〜5時間前にこの体操を取り入れることで、水分が体外に排出されやすい体になるため、入眠中は目が覚めにくくなり、睡眠の質も上がるようになる。

2つ目は、ぴょんぴょん跳ねると、精神を安定、リラックスさせ、ストレス解消に効果がある神経伝達物質「セロトニン」が脳内に分泌されるため、不眠やうつ病などを予防することができるというのだ。セロトニンは、リズム運動や繰り返しの動作によっても分泌が活性化するといわれているため、「ぴょんぴょん体操」は、精神的に落ち込んでしまったときにも取り入れるようにするとよいだろう。



■左右の足の長さと骨盤の開き具合で立つ足の位置が変わる

「ぴょんぴょん体操は、跳ねるときの左右の足の位置が重要です」

そのため、この体操を行う前に、あなたの立つべき足の位置をチェックするため、左右の足の長さと骨盤の開き具合を確認する必要がある。

まずステップ1でどちらの足が短いかを確認しよう。5つのチェックポイントのうち、チェックが多いほうが短い足になる。

【ステップ1】短い足は左右どっち?

(1)横座りをしたとき、足を出しにくいほうが短い足 (2)「休め」をして体重をのせやすいほうが短い足 (3)靴のカカトが多くすり減っているほうが短い足 (4)足を伸ばして座り、カカトの位置が手前に見えるほうが短い足 (5)あおむけに寝て、ヒザを持ち胸に引き寄せやすかったほうが短い足

左右どちらが多かった?「多かったほう=短い足」と判断します。

ステップ2では、開いている骨盤が左右どちらかを確認しよう。寝たまま足先を内側へ回し、内側に回しやすいほうが開いているほうの骨盤になる。

【ステップ2】開いている骨盤は左右どっち?

(1)寝たままで足先を内側に回します (2)左右どちらが内側に回しやすい? 左が内側に回しやすい→「左が開いている」/右が内側に回しやすい→「右が開いている」/どちらも内側に回しやすい→「両方開いている」

ステップ1とステップ2のチェックの組み合わせで、立つ足の位置は6通りになる。たとえば、右足が短く、左の骨盤が開いていれば、右足を後ろに引き、左足のつま先を外側に向けるということになる。

【ステップ1とステップ2の組み合わせであなたの足の位置を見つけよう】

ステップ1:原則・短いほうの足を後ろに引く ステップ2:原則・開いている骨盤側の足のつま先を外に開く 〈ステップ1・右〉×〈ステップ2・右足〉=右足を引き、右つま先を外に 〈ステップ1・右〉×〈ステップ2・左足〉=右足を引き、左つま先を外に 〈ステップ1・右〉×〈ステップ2・どちらも開いている〉=右足を引き、両つま先を外に 〈ステップ1・左〉×〈ステップ2・右足〉=左足を引き、右つま先を外に 〈ステップ1・左〉×〈ステップ2・左足〉=左足を引き、左つま先を外に 〈ステップ1・左〉×〈ステップ2・どちらも開いている〉=左足を引き、両つま先を外に

この状態のまま肩と両腕は脱力させて、その場で1分間跳ねる。跳ねる高さは、2〜3センチほど床から浮いていればOK。

【ぴょんぴょん体操スタンダード】

(1)あなたの足の位置に両足をセットする 骨盤後部を開き、足が短いほうを少し後ろに引く。足のつま先は外に開く。

(2)両手をだらんと下に垂らした状態で、その場で1分間跳ねる 肩は完全に脱力した状態で、振動に合わせて、腕を上下に軽く揺さぶるように。

さらに宮腰さんからこんなアドバイスも。

「ぴょんぴょん体操をするときはできるだけ笑顔、または口角を上げた状態で跳ねてみてください。笑いながら体操をすることで、セロトニンや、同様の効果を持つエンドルフィンが分泌されるので、幸運体質になれるんです」

宮腰先生の元へ実際に訪れた方の中には、ぴょんぴょん体操を取り入れただけで明らかに運気の流れがよくなり、収入が上がった人や突然求婚された人もいたという。

自律神経を整えるだけでなく、運までよくなるぴょんぴょん体操をあなたも取り入れてはいかが。