なんとなく、「こうしたほうがお得なんでしょ」と思っていることはありませんか? 実はそれ、もう古いかも。’22年は「本当は損するお金の使い方」をアップデートしよう! そこで、経済ジャーナリストの荻原博子さんが得するお金の新常識を解説してくれたーー。

■ふるさと納税や支払いをもっと賢く

コロナ不況が長引き、失業や収入減に苦しんだ方もいるでしょう。さらにオミクロン株が広がり、不安を抱える方も多いと思います。

そこで、どんな状況でも損をしないために、さまざまなお金の知識を100項目『一生お金に困らないお金ベスト100』(ダイヤモンド社)にまとめて先日発刊しました。

こうして生活全般を見回すと、キャッシュレスの浸透や大手銀行の変化など、「お金の常識」がひと昔前と大きく変わったことを実感します。古びた常識をアップデートせずに持ち続けていると、知らない間に損をすることも。今回は新刊から、お金の常識の変化をピックアップして紹介します。

【1】銀行に預けていれば安心?

「投資には元本が減るリスクがあっても、銀行預金なら安心」ですが、実は預けっぱなしは危険です。

というのも、銀行に10年間預けたまま入出金などの取引がない口座は「休眠口座」として国が管理。その資金をNPO活動などにあてる法律が’18年に施行されたからです。ただ長年取引のない口座でも、残高が1万円以上なら銀行から通知が来ます。これを受け取れれば休眠口座になりませんが、通知が受け取れない場合や、残高が1万円未満だと郵送通知なしで、休眠口座になってしまいます。

とはいえ休眠口座になった後でも、銀行で手続きすれば出金や解約ができます。長年取引していない口座がある方はチェックして。

また、’07年10月の郵政民営化の前に、郵便局に預けた「定額郵便貯金」などは、満期後20年2カ月たつと国に没収されます。古い郵便貯金を確認してください。

【2】ふるさと納税の返礼品は、特産品で決まり?

ふるさと納税の返礼品は、カニや牛肉など特産品に注目しがちですが、最近は旅行に使える「トラベルポイント」もおすすめです。

寄付額の3割、2万円の寄付なら6,000円相当のトラベルポイントが返礼品としてもらえて、寄付した自治体の宿泊施設などで使えます。しかも期限がなく、年をまたいでの繰り越しもOK。同じ自治体に何度か寄付してトラベルポイントを貯めていき、コロナ収束後の旅行に使うのもよいでしょう。

【3】公共料金や税金は、口座引き落としか現金払い。本当にお得?

公共料金は口座引き落としの方が多いでしょう。というのも、東京電力などの口座引き落としには月55円の割引があり、現金払いより便利でお得だったからです。

ですが最近ではポイントの付くクレジットカード(以下、クレカ)で払うほうがお得な場合も。

ポイント還元率1%、1ポイント=1円のクレカで払うと、月の料金が5,600円なら56相当のポイントが付き、口座引き落としの55円割引よりお得です。月の料金がもっと多い方はよりお得ですが、クレカのポイント還元率が低ければ損になることも。払う料金とポイント還元率を合わせて考えて。

また、固定資産税や自動車税などの税金は、○○ペイや電子マネーで払える自治体が増えています。LINE Payなどでポイントが付く払い方を選ぶとお得ですよ。

【4】パートは休めないって本当?

パートの方も6カ月以上継続して働き、契約条件の8割以上出勤していれば、有給休暇が取得できます。働き始めて6カ月後の有給日数は、週5日勤務だと年10日、週4日なら年7日、週3日なら年5日と勤務日数によりますが、長く勤めていれば増えていきます。

さらに’19年4月から、年10日以上有給休暇がある方は、年5日以上の有給消化が義務化されました。パート勤めの方も計画的に有給休暇を利用しましょう。



■重い相続税も簡単に減額できる

【5】銀行は大手でいいの?

超低金利が続き大手銀行の金利は定期預金でも0.001〜0.002%。これではお金は増えません。

いっぽう、ネット銀行ならその100倍も珍しくありません。たとえばネット銀行の愛媛銀行四国八十八カ所支店は全国どこからでも口座が作れ、ゆうちょ銀行とコンビニのATM利用手数料が月4回まで無料。金利は1年物の「100万円限定だんだん定期預金」で0.22%!

銀行は破綻しても、預金1,000万円+利息までは全額保護されます。ネット銀行も同じなのでご安心を。

【6】子どもは独立して家を構えるものなの?

親との同居で相続税が安くなる裏ワザを使ったほうがお得です。

「小規模宅地等の特例」では配偶者や子どもが同居するなど条件を満たせば、住宅なら330平方メートルまでの土地の評価額が8割減額されます。

たとえば評価額1億円の土地と1,500万円の建物を相続するとします。子どもが同居している場合、1億円の土地は8割減額されて2,000万円と換算。建物と合わせても相続財産は3,500万円です。相続人が1人の場合の基礎控除は、3,000万円+600万円×相続人数で3,600万円です。差し引きすると、相続税はゼロに。

もし小規模宅地等の特例が適用されなければ、多額の税金がかかります。相続税のルールに従って計算すると、1,670万円もの相続税を現金で納めねばなりません。