「ついこの前、車を乗り回す欧米人風の五輪関係者を目撃しました。日本の交通ルールに不慣れなようで、ウインカーも出さず車線変更禁止レーンに入っていたんです。選手村周辺はもう無法地帯と化しています……」

怒りをにじませながらこう語るのは東京都中央区にある選手村近くの住民。

コロナ禍のなかでの開催とあって、東京五輪の選手や関係者たちには競技場の外でもかつてない規律が求められている。

「一般人への感染防止策として入国後14日間、選手や大会関係者たちは競技会場、練習会場、宿泊先の3カ所のみを移動することが厳命されており、これは“バブル方式”と呼ばれています」(スポーツ紙記者)

しかし、このバブル方式には大きな“穴”があった。

「五輪組織員会が大会関係者などに入国後14日以内であっても“15分以内の外出はOK”という案内板を彼らの宿泊先に公に出していたそうです。野党から大きな批判を浴び、この“15分ルール”は白紙撤回されることになりました」(前出・スポーツ紙記者)

7月29日時点で、五輪関係者の新型コロナ感染者数は198人。さらに本誌は呆れた“バブル破り”の現場を目撃した。



■マスクなしで30分も路上飲みを…

開会式数日前の夜8時すぎ。東京・銀座にあるハンバーガー店にはテークアウトしようと行列に並ぶ人々。

そのなかには首から五輪関係者であることを示すIDタグを下げた2人の白人男性とアテンド係と思しき日本人女性の姿が。行列に耐えきれないのか、一人の白人男性は缶ビールを飲んでいる。

数十分後、商品を受け取った一行。このときすでに15分を超えているが、彼らは近くにある公園へと悠然と歩いていく。

そして、花壇の縁に腰かけるとなんとハンバーガーをつまみに缶ビールで路上飲みを始めたのだ。緊急事態宣言下の東京都では路上飲みを控えるよう強く要請されているなかで、だ。

マスクもせず話し込むこと30分。すっかりご満悦な様子で、3人組は近くの宿舎へと歩いて戻っていった――。

別の日には、夜8時前に潮見駅付近にあるすし店へ入るスペインの関係者一行を目撃。店内でテークアウト商品のできあがりを待つ一行だが、その間に一般客も出入りしている。居合わせた女性客は言う。

「商品を待つ間、店内でずっと談笑していましたよ」

このほかにも、路上喫煙するブラジルの関係者、コンビニで購入した弁当を道端で食べるオランダの関係者など、数々のバブル破り現場を目撃。そして、いずれの関係者も外出時間は15分をゆうに超えていた。

菅義偉首相をはじめ、“安心安全”な五輪を強調する主催者たち。しかし、この状況で国民の安全を誰が保障してくれるのだろうか――。