厚生労働省の「日本人の食事摂取基準策定検討会」(座長=伊藤貞嘉 東北大院教授)が20日、2020〜24年度の保健指導に使用する食事摂取基準の作成に向け、初会合を開いた。18年度中に議論を取りまとめる。
 現行の2015年版基準は使用期限が19年度末までとなっている。現行版では18歳以上の全ての年齢区分を一括りにして摂取基準が設定されているが、新基準では各栄養素に高齢者に関する記載を設ける。
 見直しの柱には、高齢者の低栄養・フレイル対策を据え、予防のための目標量を各栄養素に設定する。高齢者の個人差に対応するため、年齢だけでなく体重当たりの摂取基準などの指標も示す。高齢者も一括りにせず、エビデンスがある栄養素についてはさらに細かな年齢区分ごとの摂取基準も示す。
 初会合の意見交換では、葛谷雅文副座長(名大院)が、現行版でエネルギー収支バランスの維持を示す指標としている体格指数(BMI)に関して「高齢者は身長が縮むため、成人後に同じ体重を維持していてもBMIが上昇する」とし、高齢者における目標の設定に留意すべきと指摘。宇都宮一典構成員(慈恵医大)は、妊産婦や交代制勤務労働者の栄養管理の重要性を強調し、伊藤座長が「ぜひ取り上げたい」と応じた。
 斎藤トシ子構成員(新潟医療福祉大)は栄養士の立場から、調理による栄養素の損失など、現場で活用する際の視点を盛り込むよう求めた。現行版の策定検討会で座長を務めた佐々木敏構成員(東大院)は、高齢者だけでなく、現行版で設定しきれなかった小児の摂取基準についても充実を訴えた。