国内の医療機関を受診した外国人観光客の未収金トラブルなどの増加を受け、自由民主党の「外国人観光客に対する医療プロジェクトチーム」(萩生田光一座長)は4月27日、外国人自身の医療費負担を前提とした受け入れ体制を都道府県主導で構築すべきとする提言を大筋で取りまとめた。今後、政府に提出し、6月に策定される予定の「骨太方針」への反映を目指す。

 提言では、関係省庁・自治体が取り組むべき対応を示している。それによると、2018年度には、外国人受け入れの拠点医療機関を都道府県ごとに選出。自由診療である外国人向けの適切な価格を医療機関が容易に設定をできるよう、厚生労働省が考え方の目安を示す。

 2019年度には、都道府県が中心となり、地域の旅行業者や医療機関等が参画する対策協議会を設置。厚労省などでは、医療機関窓口で行うべき身元確認や支払い情報の提示などの対応をマニュアルにまとめる。拠点医療機関では多言語対応に必要なツールの配備を進めるほか、医療費のカード決済ができる環境も整える。

 このほか過去に医療費不払いの経歴がある観光客に対しては入国審査を厳格化し、不払いの恐れがある場合は原則として入国を拒否する。また、沖縄県を訪れた外国人旅行者を発端とする4月以降の麻疹拡大にも触れ、輸入感染症対策も「急務」と位置づけている。

  萩生田座長は会合終了後、記者団に「従来の外国人医療は心ある医療機関の善意に頼ってきたが、きちんと受益者が負担する体制が必要。おもてなしの国になってもお人好しの国にはならなくていい」と述べた。