全世代型社会保障検討会議は6月25日、第2次中間報告をまとめた。昨年末の中間報告以降の検討結果を整理。介護分野におけるテクノロジーの活用や行政に提出する文書の簡素化、介護分野のビッグデータの整備などを盛り込んだ。医療分野については、年末の最終報告に向けて、さらに検討を進めるとの記載にとどめた。

 検討会議は昨年末の中間報告で、▶一定以上の所得がある後期高齢者の医療費窓口負担2割化、▶大病院受診時定額負担の義務化対象を200床以上の一般病院に拡大―などを提言した。当初は今年夏に最終報告をまとめる予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で2月を最後に審議が中断。5月下旬に再開された会合で安倍晋三首相は、最終報告を年末に延期する意向を明らかにしていた。

 医療分野の制度改革について第2次中間報告は、「昨年12月の中間報告で示された方向性や進め方に沿って、更に検討を進め、本年末の最終報告において取りまとめる」と記載した。介護分野については、テクノロジーやデータを活用して介護職員がケア業務に専念できる環境を整備するとして、▶介護サービスにおけるテクノロジーの活用、▶文書の簡素化・標準化・ICT等の活用、▶介護サービスの効果を正確に測定するためのビッグデータの整備―などに取り組む方針を打ち出した。

 具体策では、行政への文書提出をワンストップで効率的に行うことができるように、事業所の指定に関する申請や介護報酬の請求に関する届出などの標準化と電子化について、2020年度中に検討し、21年度中の実現を目指すと明記。ケアの内容や高齢者の状態像の情報を収集するシステム(CHASE)の今年度中の本格稼働や、今年10月から実施予定の介護保険総合データベース(介護DB)とレセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)の連結にも触れた。

■新型コロナの感染拡大を踏まえた社会保障の課題を検討へ

 このほか、新型コロナウイルス感染症への対応に関する項目を新設。20年度第2次補正予算で拡充された「新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金」を活用し、重点医療機関(新型コロナウイルス感染患者専用の病院や病棟を設定する医療機関)などへの病床確保料の補助や設備整備への支援、医療従事者や介護事業所の職員への慰労金の支給などを進めることを改めて記載した。オンライン診療やオンライン面会といった非接触サービスの提供を促す観点から、介護施設や医療機関におけるタブレットやWi-Fiの導入支援を強化する考えも示した。