政府の新型コロナウイルス感染症対策本部(本部長:安倍晋三首相)は8月28日、季節性インフルエンザ流行期も見据えた「新型コロナウイルス感染症に関する今後の取り組み」を決定・公表した。
 
 今後の取り組みでは、新型コロナ感染症を「二類感染症(結核、SARS、MERSなど)以上」としている感染症法上の扱いを見直し、医療資源を重症者に重点化。軽症者・無症状者の宿泊施設・自宅での療養を徹底することで保健所や医療機関の負担軽減を図る。

■抗原検査「1日20万件程度」に拡充

 検査体制については、インフルエンザと新型コロナの同時検査が地域の医療機関で簡易・迅速に行えるよう、抗原簡易キットによる検査を「1日平均20万件程度」に拡充する。感染が拡大している地域では、医療機関や高齢者施設の従事者、入院・入所者全員を対象に一斉・定期的な検査を実施するよう都道府県等に要請する。

 また、新型コロナ患者を受け入れる医療機関の安定的な経営を確保するため、さらなる支援を行うとともに、多数の発熱患者の発生が想定されるインフルエンザ流行期に備え、発熱患者がかかりつけ医に直接相談・受診し、必要な検査を受けられる体制を整備する。

 ワクチンについては、2021年前半までに「全国民に提供できる数量」の確保を目指す。治療薬については、新型コロナ治療薬としての使用が認められているレムデシビル、デキサメタゾンについて必要な患者への供給の確保を図るとともに、開発中の薬剤について治験手続きの簡素化、承認審査の迅速化を図る

■安倍首相「経営上の懸念払拭へ万全の支援行う」

 安倍首相は対策本部の会議終了後、首相官邸で行った会見で、持病の潰瘍性大腸炎の悪化を理由に辞任を表明。

 新たに決まった新型コロナ対策について説明する中で、「コロナ患者を受け入れている医療機関、大学病院などでは大幅な減収になっている。経営上の懸念を払拭する万全の支援を行う」と明言し、これらの対策について「順次、予備費によって措置を行い、直ちに実行に移していく」と述べた。