厚生労働省は12月16日、ファイザーのワクチンに続き、モデルナの新型コロナワクチンについても3回目の追加接種(追加免疫)に使用することを特例承認した。国内の流通を担う武田薬品工業は、これを機にモデルナワクチンの販売名を「スパイクバックス筋注」(旧販売名:COVID-19ワクチンモデルナ筋注)に変更した。

 追加接種に使用する際のモデルナワクチンの用量は、初回接種(1回の用量100μg、接種量として0.5mL)の半量の50μg(接種量として0.25mL)とされた。

 接種対象はファイザーと同じ18歳以上。添付文書には「通常、2回目の接種から少なくとも6カ月経過した後に3回目の接種を行うことができる」と記載された。

 臨床試験(海外第2相試験)では、モデルナワクチン2回接種から6カ月以上経過後に50µgを追加接種した際の安全性や免疫原性が検討され、50μgでも新型コロナウイルス従来株に対する中和抗体価の顕著な増加が示されたという。

 追加接種の用量を50μgと設定した理由について武田薬品は、初回接種の用量を検討した際の臨床試験で50μg、100μgいずれの用量でも十分な中和抗体が誘導された一方で、100μgと比較して50μgで局所性・全身性の特定有害事象の発現割合が低い傾向が示されたためと説明している。

■厚労省、「ファイザー→モデルナ」の交互接種も認める

 厚労省はこれまで自治体に対し、モデルナワクチンによる追加接種は2022年2月頃実施予定と説明していたが、特例承認を受け、12月17日付でモデルナワクチンによる追加接種を予防接種法上の予防接種に位置づけ、実施可能とした。

 併せて、初回接種のワクチンの種類にかかわらずファイザー、モデルナいずれのワクチンも追加接種に使用できるとの取り扱いを全国に通知した。また、モデルナワクチンは在宅療養患者などへの巡回接種の際、シリンジに充填した状態での移送も可能とした。

 国民向け情報提供資材の中で厚労省は、英国の研究結果を根拠に「ファイザー→モデルナ」の交互接種でも抗体価は上昇すると説明。

 モデルナワクチンの副反応に対する懸念については、「3回目接種は1・2回目接種で用いた量の半量」であり、接種後の症状のうちリンパ節症は2回目よりも3回目の方が多く見られるものの、「2回目接種後と比較して発熱や疲労などの接種後の症状は少ない」として理解を求めている。