厚生労働省は12月24日に持ち回りで開催された社会保障審議会介護給付費分科会に、2021年度補正予算で行う「介護職員処遇改善支援補助金」の概要を報告した。「処遇改善加算」を取得し、22年2、3月から実際に介護職員の賃上げを行った事業所に対して、サービス種類ごとに定めた交付率に応じた補助金を支給する。

 政府は11月19日に閣議決定した「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」で、介護職員を対象に、収入を3%程度(月額9000円)引き上げるための措置を実施する方針を打ち出すとともに、22年2〜9月分の処遇改善を支援する補助事業の経費を21年度補正予算に計上した。

 給付費分科会に厚労省が報告した案によると、補助金の取得要件は、▶「処遇改善加算Ⅰ〜Ⅲ」のいずれかを取得、▶22年2、3月から実際に賃上げを実施、▶賃上げ効果の継続に資するよう、補助額の2/3以上は介護職員等のベースアップ等の引き上げに使用―をすべて満たす事業所。対象職種は介護職員のほか、事業所の判断で他の職種の処遇改善に充当することも認める。

 補助金の支給額は、各事業所の月の総報酬額に、介護サービス種類ごとに定められた交付率を乗じて算出する。交付率は、▶訪問介護2.1%、▶通所介護1.0%、▶通所リハビリテーション0.9%、▶介護老人福祉施設1.4%、▶介護老人保健施設0.8%、▶介護医療院・介護療養型医療施設0.5%―などと定めた。

■事前の処遇改善計画書の提出に加え、事後の実績報告も義務づけ

 補助金の交付を希望する事業所は、正式な申請の前に22年2、3月に賃上げを実施した旨の用紙を提出する必要がある(メール等での提出も可)。その上で、処遇改善対象職員の賃金改善額の総額(月額)を記載した処遇改善計画書等を都道府県に提出して、補助金の交付申請を行う。申請受付は22年4月から、補助金の交付は6月からそれぞれ開始される見込み。賃金改善期間後は、処遇改善実績報告書の提出を義務づけ、要件を満たさない場合は補助金の返還を求める考えだ。

 なお、22年10月以降の賃金引き上げ分については、昨年末の22年度予算の編成過程で、介護報酬で対応することが決まっている。臨時の介護報酬改定を実施して、補助金同様、「処遇改善加算Ⅰ〜Ⅲ」の取得事業所に対して総報酬額に一定の加算率を乗じた額を支給する。詳細は今後、介護給付費分科会で議論する。