塩野義製薬は3月4日、開発中の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン(開発番号:S-268019)について、国内第2/3相追加免疫試験でファイザーの新型コロナワクチン「コミナティ筋注」に対する免疫原性の非劣性が検証されたと発表した。

 mRNAワクチンである「コミナティ筋注」に対し、塩野義のS-268019はいわゆる組換えタンパクワクチン。

 S-268019の臨床試験は、安全性・免疫原性を評価する国内第2/3相試験(2021年10月〜)、プラセボ群と比較して発症予防効果・安全性を評価するグローバル第3相試験(プラセボ対照2021年12月〜)など最終段階の5つの試験が実施されているが、今回発表されたのは、追加接種に用いた場合の免疫原性と安全性を評価するため、コミナティ2回接種後6カ月以上経過した成人206例を対象に2021年12月から実施している試験の中間報告。

 それによると、主要評価項目である接種28日後の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)中和抗体価の「GMT(幾何平均抗体価)」と「抗体応答率」でコミナティに対する非劣性が検証され、安全性についても「重篤な副反応、死亡、特に注目すべき副反応は見られなかった」という。

 副反応の発現率はS-268019群96.1%(99/103例)、コミナティ群98.1%(101/103例)で、最も頻繁に見られた副反応は、発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、注射部位の痛みだった。

■塩野義「国産ワクチンは安全保障の観点からも極めて重要」

 塩野義は4日に開いた説明会で、「国産ワクチンは安全保障の観点からも極めて重要。追加接種も急がれている」として、追加接種も可能な国産ワクチンを早期に実用化することの意義を強調。

 同社は国内の承認申請に向け2月から医薬品医療機器総合機構(PMDA)との事前評価相談を開始しており、実施中の臨床試験の進捗、結果に基づき、厚労省やPMDAと協議を進めていく方針だ。