声優・タレント・ラジオパーソナリティーとして活躍する“み〜たん”こと、木村三恵さんが、なつかしのレコードに思いをはせてつづるコラム、「み〜たんの名作レコード実況Lock-on」。今回、レコードの針をおとすのは、宝塚歌劇団星組公演「我が愛は山の彼方に」1984年宝塚大劇場公演中に収録の実況録音LP(「宝塚グランドロマン 我が愛は山の彼方に 〜伊藤桂一作『落日の悲歌』より〜」)です。

レコーダー

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「我が愛は山の彼方に」と「この恋は雲の果てまで」が、どうもまざってしまうのは ファンあるある! でも作品を最後まで観ると、本当にぴったりのタイトルだなぁ〜と、しみじみ思います。山の彼方に……、消えちゃうんですもんねぇ。

「我が愛は山の彼方に」。初演は1971年、星組によるもので、『秀民』鳳蘭、『チャムガ』安奈淳、『万姫』大原ますみという、ゴールデントリオの名作。

 今回、ラジオ番組『レコード・アーカイブス』でご紹介した1984年の再演バージョンは、同じく星組ですが、当時の星組はトップスターが峰さを理、トップ娘役は南風まいと湖条れいかのW娘1時代。作品によって相手役が変わるという形態でした。

 この作品では、がっつりヒロインは、万姫役の湖条れいか。主人公の朴秀民を演じる峰と、敵対する将軍・チャムガを演じる山城はるか。両方に思われ、両方を好きになるという“モテ過ぎ女子”。対する南風は、女真国の王女でチャムガの婚約者でもあるジェリメ役。万姫に嫉妬し「その女を殺しなさい!!」と命じちゃう気の強い役どころ。香盤発表を、二人はどんな思いで見たのでしょうねぇ……。

 私は大の「南風ファン」ということもあり、チャムガと愛の歌を歌ったすぐ後に、秀民に「貴方様をまだ愛しております」という万姫が憎らしくて……。高麗が攻められ、女真軍が滅ぼされ、チャムガが死んだのも、「全部万姫のせいだ!!」と、怒っておりました(笑)。

 まぁ、大人になったから、万姫の思いもわからないではないなぁーとなりましたが……^_^

 そういえば、「哀しみのコルドバ」のときも、「ジュリオが死んだのはエヴァのせい!」と思ってたっけなぁ……。

 長谷川一夫先生独特の「型」のある演出。戦いのシーンの細かいポーズの美しさ。崖の上で絶唱する秀民。思わず心のシャッターを切ってしまう瞬間が何度もありました。

 チャムガ役の山城はるかは、月組トップスター・大地真央と、雪組トップスター・平みちと同期の59期生。この公演が退団公演となりましたが、男役の集大成! 落ち着きと色気のあるチャムガ様が素敵でした。捕らわれの身でもチャムガを好きに……なるな。やっぱし(*'ω'*)

宝塚

※ラジオ関西『レコード・アーカイブス』より