世界中を驚かせた金正男暗殺事件の真相を追うドキュメンタリー映画『わたしは金正男を殺してない』が11月21日(土)から神戸・元町映画館で公開。

 テレビのドッキリ企画だと聞いていた、としてインドネシア人女性とベトナム人女性が逮捕された暗殺事件。2017年2月13日、マレーシア・アラルンプール国際空港の出発ロビーで北朝鮮の最高指導者の異母兄が殺害されたのだ。

 映画『わたしは金正男を殺してない』は、事件の真相を追うドキュメンタリー。現場のあちこちに設置された監視カメラには、搭乗手続きをする金正男に彼女たちがじゃれつくように襲いかかる様子がはっきりと映っている。

 金正男が警官らに助けを求め、ふらつく足取りで空港内のクリニックに向かう姿が生々しく捉えられている。金正男はまもなく死亡。猛毒の神経剤VXを顔に塗りたくられたことが原因だった……。逮捕されたのは若い女性2人。インドネシア人のシティ・アイシャと、ベトナム人のドアン・ティ・フォンだ。

 この映画を観て驚いたのが、彼女らは“日本のテレビ向けイタズラ動画の撮影だ”と聞かされていたことだ。

「ミスターY」「ジェームズ」などとして素性を隠して彼女たちへ接触した北朝鮮の工作員たちが出演話を持ちかけていたらしい。こうした形で間接的に日本のメディアがエピソードに登場するのが意外で、事件発生当時に見たニュース映像の何倍ものボリュームと説得力を感じられる。

 2人を容疑者に仕立てることで、北朝鮮は金正男暗殺を完全犯罪として成立させたという。有罪ならほとんどが死刑になるマレーシアの司法制度の下、彼女たちの無実を証明するために行動する現地の弁護士の姿も注目だ。

 闇に隠された真実は? 日本最速公開のドキュメンタリー映画『わたしは金正男を殺してない』は元町映画館で11月21日(土)から。(SJ)

監督:ライアン・ホワイト
配給:ツイン