2021年の天文現象は、しぶんぎ座流星群からスタートする。

 3大流星群のひとつだが、8月のペルセウス座流星群、12月のふたご座流星群と比べると、活動が活発な時期が短く、年によって出現数が変わりやすいと言われる。

 2021年のしぶんぎ座流星群の極大は、1月3日の午後11時から4日の午前0時頃との予想だが、放射点の高度が低いため観察には向いていない。観察に良いとされるのは、4日の夜明け前2時間から4時間。しかし、明るい月があるため、暗い流星が見えづらくなるという。実際に見えるのは、空の暗い場所で1時間当たり最大20個程度と予想されている。

(明石市立天文科学館 提供)
(明石市立天文科学館 提供)

 ところで、「しぶんぎ座」という名前は、現在では存在しない「壁面四分儀(へきめんしぶんぎ)座」という星座に由来する。現在の星座で、「うしかい座」と「りゅう座」の境界あたりになる。

 1月21日には、月と火星の接近が楽しめそうだ。火星は日の入りから1時間ほど経ち空が暗くなった頃、南の高い空に赤く輝いている。2020年10月に地球に最接近した頃、マイナス2.6等の明るさだったが、1月になると0等ほどに。それでも明るい状態が続いている。21日には火星のすぐ下に上限の月が見える。南東方向に目を移すとオリオン座も見える。

火星(写真提供:明石市立天文科学館 井上毅)
火星(写真提供:明石市立天文科学館 井上毅)

 そして、水星も観察のチャンスを迎える。水星は太陽系で最も内側を公転している惑星で、その気になって探さないと見つけることができないとされる。

 水星は24日に太陽からの見かけの位置が離れる「最大離角」を迎える。その前後、21日から28日ごろ、日の入り30分後に、西の低い空に見える。山や建物がなく、西の空が開けているところで、低空に雲がなくよく晴れた日が、観察にはもっともよいという。夕焼けが残る空で探すのは難しいかもしれないが、双眼鏡を使うと探しやすくなる。ただし太陽を見ないよう、太陽が沈んでから観察を。また望遠鏡を使うと、上限の月のように欠けた姿が見られるかもしれない。

 新たな1年のスタートは初日の出で、という人も多いのでは? 近畿地方の2021年の日の出は兵庫県で午前7時6分。大阪府、京都府、和歌山県は午前7時5分。滋賀県、奈良県が午前7時4分。子午線が通る明石では午前7時7分となっている。こちらも寒さ対策は万全で。そして密を避けて。

 2021年、キラキラ輝く1年になりますよう。星のように。