10月6日に地球に最接近した火星。11月になるとその明るさは、上旬には-2.1等、下旬には-1.2等と少し陰るが、明るい星が少ないこの時期の空では赤く明るく輝いている。また10月よりも観察しやすい時間帯に見ることができる。うお座を西に移動している火星は11月16日には「留」(=動きを止めたように)となり、その後は東に向きを変えて移動する。11月25日から26日にかけては、満月に近い月が近くにあるが、その中でも存在感を見せる。

 日の出の時刻が遅くなることから、明け方の天体観測もしやすくなる。太陽に最も近い惑星・水星は11日前後に東の低い空で見つけやすくなる。水星の近くには金星も見え、12日から14日にかけてはこの2つの惑星に新月前の細い月が近づく。その位置の変化を楽しむのも面白そうだ。

Smilery (Moon, Venus and Jupiter)(写真提供:兵庫県立大学 西はりま天文台)
Smilery (Moon, Venus and Jupiter)(写真提供:兵庫県立大学 西はりま天文台)

 夕方は土星と木星の観測を。

 18日〜20日ごろ、日の入りから1時間ほど経って暗くなってくるころ、南西の低い空には木星と土星が並んで見える。近くには月があるが、細い月のため、惑星の明るさが際立ち美しい眺めになるという。木星と土星は12月下旬にかけてさらに近づいていく。

 10月・11月を中心に活動する「おうし座北流星群」。放射点が北と南に分かれていることから、「北群」「南群」と呼ばれる。11月は北群が12日ごろ極大となる。火球と呼ばれる明るい流星が多く流れ、偶然目にすることも多いという。一晩中流れるが、条件が良いのは放射点が高くなる午後9時ごろ。1時間に2個程度見られるかもしれない。

 そのおよそ1週間後には「しし座流星群」が極大を迎える。過去に多くの流星嵐が記録されていて有名な流星群で、母天体の「テンペル・タットル彗星」の公転周期であるおよそ33年ごとに流星嵐のチャンスがあるとされてきた。2001年には日本でも1時間に1000個を超える流星が観察された。しかし2003年以降、その数はかなり少なくなっている上に、今年はさらに条件が悪い。見ごろは18日未明。1時間に3個ほどという。

 12月になると三大流星群のひとつ、「ふたご座流星群」が観測のチャンスを迎える。今年は12月14日に極大を迎える。1時間に45個ほど流れる可能性がある。

 そして11月30日には、半影月食が起こる。半影月食とは、地球の影のうち薄い部分に月が隠される現象で、今年は1月6月に続いて3回目だ。午後4時32分に始まり、食の最大は午後6時43分、食の終わりは午後8時53分。月が欠けて見えるというよりは月がわずかに暗くなる、雲がかかったようにぼんやり見える程度なので、観測は難しいかもしれない。

 この時期、夜は冷え込むようになってきた。星空観測は暖かい格好で。そして密を避けて。(参考・国立天文台ホームページ)