兵庫県警は、2020年10月に行方不明者の捜索中に逃走、その後発見された警察犬「クレバ号」について4日から現場への出動を再開させる。出動の際は位置情報を把握できるよう、猟犬用のGPS(衛星利用測位システム)を首輪に付けるなどの対策を取る。GPSは着脱可能で鑑識課員が持つ受信機のモニター画面で位置を確認できる。兵庫県警では今回の事態を受け、出動する警察犬に必ず装着させることとした。

警察犬「クレバ号」所属する11頭のうち最年少〈※画像提供 兵庫県警〉

「クレバ号」はオスのシェパード(2歳)。兵庫県警・鑑識課に所属する警察犬11頭の中で最も若い。2020年10月25日、兵庫県福崎町の七種(なぐさ)山で不明女性の捜索中に逃走、約2日後の27日午前、逃走場所から南西に約100メートルの山中でリードが木に絡まった状態で見つかった。兵庫県警・県民広報課には当時、「決して(クレバ号を)叱らないで」「活躍を応援している」といった激励が90件以上、寄せられた。中には「警察犬としての使命を終えるなら、私が買い取ります」という要望もあったが、捜索活動のために厳しい訓練を経た警察犬だけに国費が賄われて登録されており、簡単には民間に払い下げはできない。

警察犬「クレバ号」約3か月、服従訓練・嗅覚訓練を重ねた
警察犬「クレバ号」約3か月、服従訓練・嗅覚訓練を重ねた

 兵庫県警・鑑識課によると、「クレバ号」は発見の4日後から警察庁の訓練規則に従い、座る・伏せるなどの服従訓練や嗅覚訓練を始めた。またリードを取った状態や山中、街中での行動形態など細かいチェックを重ねて、民間の訓練所や獣医などにも所見を仰ぎ、復帰させても問題ないと判断したという。

兵庫県警は「再訓練の経過は良好、現場復帰に支障なし」と判断

 兵庫県警は、どうしてクレバが捜査員が持つリードを振り切って現場から離れたのか不明としているが、「今後、クレバと指導員との信頼関係をより深めて、活躍を期待したい」としている。