「里山」をテーマに、写真家、そして切り紙作家として様々な角度から人と自然の関係を追い続ける今森光彦の作品を集めた特別展、「今森光彦−自然と暮らす切り紙の世界−」が、姫路市書写の里・美術工芸館で開催されている。2021年4月4日(日)まで。

ノコギリクワガタ
ノコギリクワガタ

 滋賀県大津市生まれの今森は、小学1年生の頃、大好きな生き物を形にしたいと切り紙を始めた。その後、切り紙からは遠ざかっていたが、40代を迎えて再び作品作りに取り組むようになった。モチーフとなっているのは子どもの頃から好きだったチョウや鳥、花など里山に生息する動植物で、会場にはおよそ150点が並ぶ。

 作品を作るときは、子どもの頃の記憶と現在のフィールドワークで得た情報をもとに、はさみを動かすという。作品によっては「図鑑とは少し違う」ところもあるとのこと。

 3頭のチョウが収まる作品がある。ここにいるのは同じチョウだ。

 チョウは、「翅(はね)」の表は鮮やかでも、閉じてしまうと地味なものもある。「翅」を広げて飛翔しているところ、閉じているところ、「翅」の裏側を、1つの作品に収めることによって、どんな姿をしているのか見比べることができるという。

 また、ゴマ粒ほどの大きさのものなど、大小さまざまなパーツを組み合わせた作品は、まるで絵のようだ。

カワセミとヤマザクラ
カワセミとヤマザクラ

 今森が小さい頃から憧れを持っていた熱帯雨林や、日本の風景が広がる。いずれも写真では表現できない「生物が映える」構図で、最高の瞬間と強い生命力を感じることができる。今にも動き出しそうな立体作品もあり、「リアルに作ろうと思えば作れるが、できるだけシンプルに、でも一番輝いている姿」を形にした。

 切り紙のすべての作品は、すべて1本のはさみから生みだされており、「自然の美しさと豊かさを感じ取ってほしい」という。会場には今森の写真も展示されており、写真家今森光彦にも触れることができる。

今森光彦氏
今森光彦氏

※入館に際しては、事前に検温などの体調チェックを行い、発熱がある場合や風邪の症状など体調不安がみられる場合には、施設への来場をお控えください。マスク着用、3密回避対策をはじめ、「姫路市書写の里・美術工芸館」の新型コロナウイルス感染防止策をホームページで必ず確認いただき、感染予防にご留意ください。

姫路市書写の里・美術工芸館
姫路市書写の里・美術工芸館