神戸の中心地・三宮の新たなランドマークとして「神戸三宮阪急ビル」(神戸市中央区)が26日に開業する。神戸のシンボルとして長く親しまれてきた神戸阪急ビルが三宮の核となる複合施設として生まれ変わった。

 神戸市は、“えき”と“まち”をつなぐ、他都市からの玄関口にふさわしい便利な「えき=まち空間」をつくろうと三宮の再整備を進めてきたが、その先陣を切るのが「神戸三宮阪急ビル」だ。

 新しい「神戸三宮阪急ビル」は、地下3階・地上29階の旧東館部分はホテルとオフィス、店舗、展望フロア、地下1階・地上2階の旧西館部分は店舗と駅施設で、よりユースフルな複合施設になっている。

 低層部の外観は、旧ビルの手書き設計図資料を参照するなど、長らく神戸市民に親しまれてきた旧ビルのデザインを取り入れ、円筒形の立面や大きなアーチ型の窓などヨーロッパの建物を彷彿とさせるものとなっている。

 地下2階〜3階には、東西コンコースの周辺および駅高架下のエリアに計35店舗からなる商業施設「EKIZO(エキゾ)神戸三宮」が誕生。異国情緒(エキゾチック)が漂う港町・神戸に位置する駅(エキ)というイメージで個性豊かな店舗が出店。また駅高架下は、エキゾチックでにぎわいあふれる新しい横丁街となっている。

 4階〜15階はオフィスフロアとなり、17階〜28階には株式会社阪急阪神ホテルズが運営する宿泊主体型ホテル「レムプラス神戸三宮」が開業する。最上階29階には「カフェレストラン神戸望海山(のぞみやま)」、「ウイスキーボトルバーデンサンノミヤ」がオープン。360度神戸のパノラマを一望できる絶景が魅力の飲食店だ。

「レムプラス神戸三宮」の室内
「レムプラス神戸三宮」の室内
「カフェレストラン神戸望海山(のぞみやま)」
「カフェレストラン神戸望海山(のぞみやま)」
「ウイスキーボトルバーデンサンノミヤ」
「ウイスキーボトルバーデンサンノミヤ」
神戸市役所など、市街地の景色を一望
神戸市役所など、市街地の景色を一望

◆ビジネス交流拠点も登場

 そして、オフィスフロア15階には、神戸市では初となるビジネス交流拠点「ANCHOR KOBE」(アンカー神戸)がオープンする。神戸の地場ものづくり企業や、スタートアップ企業、大学などが集結し、ビジネスの連携ができる施設となっている。

「ANCHOR KOBE」
「ANCHOR KOBE」

「ANCHOR KOBE」は個室を設けないオープンスペースで、社会や企業が抱える課題に対して解決策を探り社会実装に挑戦する「CHALLENGE」プログラムや、即戦力となる人材創出プログラム「ACADEMY」など、様々なプログラムを通し、交流できる場として展開する。

「ANCHOR KOBE」
「ANCHOR KOBE」

 神戸市では学生のインターンシップの受け入れ企業が少ないという課題を抱えているが、「ANCHOR KOBE」の「INTERNSHIP」プログラムでは、会員企業等へのインターンシップ派遣の仕組みをつくり、地元企業と学生をつないで、働き方の選択肢や価値観を広げる。

 利用は会員制となっているが、一時利用や会議室・イベントスペースは一般利用も可能。会議室は4人〜12人で利用できる広さの部屋もあり、これまで三宮周辺に少人数で利用できる会議室が少なかったことから、利用の幅が広がりそうだ。

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 三宮の新しいランドマークとして期待が高まる「神戸三宮阪急ビル」だが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、兵庫県内にはグランドオープン前日の25日から緊急事態宣言が発出された。そのため、各店舗は対応に迫られてのスタートとなる。「ANCHOR KOBE」は予定していたオープニングイベントを延期し、利用時間の切り上げや座席数を半分にするなどして”船出”することとなった。

 神戸市イノベーション専門官の松山律子さんは「ANCHOR KOBEのコンセプトは『走らせる、わたしの思考。』 何か日ごろアイデアを持っていたり、現状打破したいと思っている人たちが集まって利用してほしい」と呼びかけた。

神戸市 医療・新産業本部 イノベーション専門官の松山律子さん(左)と、レポーターの加納永美子さん
神戸市 医療・新産業本部 イノベーション専門官の松山律子さん(左)と、レポーターの加納永美子さん

※ラジオ関西『サンデー神戸』2021年4月25日放送回より