大阪梅田から阪急宝塚線の急行で18分の「池田」。ここは阪急電鉄創業者の小林一三が住まいを構えた場所。駅から歩いて10分ほどの閑静な山手には小林一三記念館や氏のコレクション5000点を収蔵・展示した逸翁美術館があります。

 いまこの逸翁美術館で開催されているのが「阪急沿線メモリーズ 懐かしき1970〜80年代の世界」。これが阪急ファンにはたまらない企画展示なんです。昭和後期にあたる1970〜80年代の阪急沿線のギラギラした熱気ある風景を、ポスター・絵画・写真・映像など約50点で綴っています。

 会場中央には「西宮北口」にあった神戸線と今津線が平面交差するダイヤモンドクロスの模型がドンと置かれています。そして駅のそばにあった阪急西宮球場(阪急西宮スタジアム、現:阪急西宮ガーデンズ)で、70年代に阪急ブレーブスが日本シリース3連覇を成し遂げたときの上田利治監督の笑顔や、福本豊選手が盗塁王世界新記録を達成したときのポスターが。野球場では当時からいろいろなライブが開催されていましたが、ここにはあの「クイーン」が登場。S席5千円と記されていますが、40年後の今だとどれくらいの価値になるんでしょうね。

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「梅田エリア」では、現在の場所に移転した阪急梅田駅完成(1973年)を知らせるものや、大型商業ビル(阪急三番街・阪急ファイブ《現、HEP FIVE》・阪急かっぱ横丁・D.D.Houseなど)が次々とオープンしたときのポスター。また1989年のラガールカード(プリペイドカード)発売開始のポスターが目をひきます。

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「EXPO'70」(日本万国博覧会《大阪万博》)では江坂〜万国博中央口(当時)を結ぶ北大阪急行電鉄の運行開始や、閉会式イベント「さよなら万博」の台本という貴重な資料も展示されています。

 70年代後半には、宝塚大劇場は『ベルサイユのばら』と『風と共に去りぬ』が大ヒットして一大ブームをつくり、80年代に入って世界初の人口島で「神戸ポートアイランド博覧会」(愛称・ポートピア'81)が開催されました。また宝塚ファミリーランドのホワイトタイガーと大人形館のポスターが、往年の賑わいを思い出せてくれます。

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 他にも京都線6300系ブルーリボン賞受賞や、西宮・甲山の「青い鳥高原」のポスターでは、新人時代の天海祐希の姿に対面することもできます。

 さらに映像コーナーでは「神戸ポートピアランド」や「梅田駅 移転工事の様子」など貴重なビデオも上映。きらきらしていた阪急沿線の魅力をたっぷり感じ取ることができます。6月20日までの開催予定でしたが、会期が6月27日まで延長されることも発表されました。入館料は大人700円。月曜休館です。(羽川英樹)