「海のまち、明石市では、年中、旬の美味しいものがたくさん食べられますよ」と語るのは、明石飲食業組合の組合長、宮内正次さん。

 宮内さんが組合長を務める明石飲食業組合とは、明石駅、西明石駅を中心に、明石市内の47店舗が集まった組合だ。50〜60年近く続く老舗店が多いのが特徴だが、最近では明石の食材を活かしたイタリアンや居酒屋、雑誌などにも取り上げられるほどの人気有名店やミシュラン1つ星店、なかなか予約の取れないピザの美味しい店など、幅広いジャンルが集まっている。

 組合としては、例年、市内で開催される3つの大きなイベントへ参加し、地域を食で盛り上げている。今年については、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、それぞれ行われないことになったものの、明石の魅力を広げようと地道に活動を続ける。

 毎年6月下旬から7月中旬にかけての「半夏生」(はんげしょう)の時期に開催されているのが、「明石半夏生たこまつり」(2020年、2021年は中止)。地元の人たちはもちろん、県内外からの観光客でにぎわうイベントだ。

「半夏生」とは、「雑節」のひとつに当たり、夏至の日から数えて11日目にあたる日から5日間を指す。今年は7月2日から6日頃まで。関西では梅雨の終わりを知らせる半夏生の日に、「タコ」を食べるという風習がある。

明石だこ(写真提供:明石観光協会)

「明石半夏生たこまつり」では、この時期にこそ本場の「明石だこ」をより多くの方に食べてもらおうと、「たこの天ぷらのふるまい」など楽しい催しが盛りだくさん。明石駅前広場で明石だこを使った料理を約800食ほど無料で振るまうことも。加盟店では明石だこを使った特別メニューを提供。ケーキ屋でもタコをモチーフにしたケーキなど、各店舗工夫を凝らしたメニューが登場する。

例年「明石半夏生たこまつり」で行われている「たこの天ぷらのふるまい」(写真提供:明石観光協会)

 今年は「明石半夏生たこまつり」が行われないものの、明石飲食業組合も参加している明石半夏生たこまつり実行委員会では、「明石たこが当たる!?プレゼントキャンペーン」を実施している。詳細は明石商工会議所のホームページ(http://www.akashi-cci.or.jp/event/hangesyo.html)に掲載されている。

 また、明石市内では小学校にタコカレー、中学校にはタコの唐揚げやタコの酢の物などを給食で提供。「郷土の宝物を幼いころから口にしてもらい自慢になったらいいな」という思いで、明石市教育委員会と相談し、半夏生の時期に実施している。さらに、市漁連との協力でタコの入った水槽を持ち込み、「明石たこ大使」の「さかなクン」がタコ漁や保護について「出前授業」をすることも。子どもたちと一緒にタコの生態について勉強する。(※今年度は開催せず)

明石だこ(写真提供:明石観光協会)

 なお、そのほかにも、組合が協力するイベントでは、『春旬祭』と『明石まちなかバル』がある。明石に春を告げるお祭り『春旬祭』では、明石駅周辺で様々なイベントが行われる。例年「イカナゴ漁」が解禁になるタイミングで行われ、イカナゴのくぎ煮を炊く香りが街中に漂う。一方、年に2回、6月と11月に開催される『明石まちなかバル』は、市外から多くの人が訪れる非常に人気のイベント。金土2日間の開催で、金曜日は仕事帰りや友人たちと楽しめる夜バルを主体とし、土曜日はファミリー層で昼間中心に、それぞれ盛り上がりをみせる。

「海のまち、魚のまちである明石では、瀬戸内の魚が1年を通して旬のものがたくさん味わえる。また美味しい野菜もある。素材を活かした料理を食べに、ぜひ明石へ来ていただき、明石の旬を堪能して欲しい」と、宮内組合長は語っていた。(嵐みずえ)

明石飲食業組合の組合長、宮内正次さん(右)と、レポーターの嵐みずえ