このほど、首の後ろで体表温度を測定し周囲に知らせる検温システムを、マンションや公共施設などの大規模改修工事を手掛ける建設業者が開発し、注目を集めている。

 ストラップ型表面温度表示シグナル「リアサモ」を開発したのは、神戸市垂水区の建設業、株式会社ベルアート。

 開発の経緯について、「建設業界では毎年夏の熱中症の事故が多発する。自分自身では気づかないうちにどんどん体調が悪化してしまい熱中症になる。周りの人が早めに気づいてあげられれば、事故を未然に防げるのではないかと思ったことがきっかけだ」と語るのは、同社の松本正彰代表取締役。

 コロナ禍においても有効な手段になるとして、本格的に取り組みが始まると、試行錯誤のうえ、約1年半の月日を経て、まもなく本格販売を開始する。

「リアサモ」とは、リアルタイムサーモシグナルの略。現在の体表温度をシグナル表示するもので、縦横3.4センチの正方形、約25グラムの小さな電子機器だ。ストラップ型で首から下げて使用し、センサーがストラップの後ろに入り、首からリアルタイムの表面温度を計測してランプで告知。体表温度を段階別に青・緑・赤といった3色のLEDでシグナル表示するように開発されている。青色・緑色のとき、温度はそれほど高くないと判定されるが、赤色のLEDが点滅した時は要注意の警告として知らせる。なお、このセンサー金属は、金属アレルギー、ゴムアレルギーがあっても対応できるパラオレフィン熱収縮型チューブといわれるもので覆われており、肌への配慮がされている。

「リアサモ」

 周囲の人が接するとき、同システムを通じてシグナルを確認することで、安心感を得られるのが特長という同アイテム。デパート、スーパーマーケットなどの小売業や、飲食業だけでなく、営業で働く人々や、冠婚葬祭業、イベント会場、さらに避難所などでも活用できるなど、人と接するあらゆる場面・場所での使用が期待される。

「現在各所で入場時にサーモグラフィーで検温されるが、その後はそのまま。来店客には検温を要求するのに、お店の人の温度を客は知る術がない。体調異変を訴えにくい子どもや年配者をはじめ、営業等で訪問する際にも『リアサモ』を装着していれば相手にも安心してもらえる」(松本氏)

 ストラップ型で軽く、首へのストレスは少ないとのことで、社員証のストラップ等もリアサモ下部に取り付けて使用もできるとのこと。1回の充電で1日8時間使用した場合、連続5日使用可能だという。「リアサモ」の価格は、4,000円(税込、専用ストラップが付属)。同社の「リアサモ」公式ホームページをはじめとするオンラインショップでの販売を予定している。(嵐みずえ)

株式会社ベルアートの松本正彰代表取締役(左)と、レポーターの嵐みずえ