神戸・元町エリアで、「ハネハネ居酒屋のり吉くん元町店(神戸ビフカツ酒場)」「ハネハネ居酒屋のり吉くん神戸店(餃子酒場)」「ハネハネ居酒屋まもるくん(イタリアン酒場)」「花吉(神戸パクチー研究所・居酒屋)」「ハナキチルーム(地酒酒場)」といった、ユニークな名前の飲食店を展開しているのが、株式会社のり吉くん(神戸市中央区相生町)だ。

 そのうちの1つ、「花吉」では、パクチーに特化した様々な飲み物や料理を提供。根っこまでついて出てくるパクチードリンクなど、パクチー好きにはたまらないお店だ。「無農薬の柔らかいパクチーなので、生でも根っこまでかじっていただける。パクチーのドリンクに刺して出したところ『面白い』と口コミを広げてくれています」と元気に話すのは、同社代表取締役の大西紀之さん。

株式会社のり吉くん代表取締役・大西紀之さん

 もともとは西元町までお客さんに足を延ばしてもらうために「何か特色を出したい」と試行錯誤していたところ、パクチーの生産者に出会ったことがきっかけで、「神戸パクチー研究所 花吉」という店舗に。数年前のパクチーブームも追い風に、「パクチーファンに支えられながらなんとかやっております」と現状を話す。

(写真提供:株式会社のり吉くん)
「神戸パクチー研究所 花吉」

「花吉」を含め、展開する店舗それぞれが個性的な同社だが、「もともと特徴を出そうと考えていたわけではない。各店舗を担当する店長やスタッフのやりたいこと、できること、地域の環境に合わせていくことで、いつの間にか個々の特色が出ていた」。

「食べたり飲んだりする酒場や居酒屋の空気が好き」だという大西さん。その愛着から生まれる多彩なアイデアが店舗にも反映されるようだ。「飲み歩きしているときに『これ良いな』とあったものを、スタッフに『こんなん有るよ』と(意見を)投げるだけだが、スタッフが一生懸命がんばって形にしてくれる」と、社員間の風通しのよさもうかがえるエピソードも明かす。

株式会社のり吉くん代表取締役・大西紀之さん

「餃子酒場のり吉くん神戸店」で行っている餃子のオンラインショップも、思いをすぐに行動に移した1つ。「コロナより前に準備は進めていたが、コロナの影響を受けだしたので、『急いで通販だ!』と始めた。ウチは餃子専門店ではないが、居酒屋の強みをいかしてエビやトウガラシ、梅、サバなど7種類を用意した。皆で食べたらどれか好きなものがあたるような、そういう楽しさを提供できるように頑張っている」。

(写真提供:株式会社のり吉くん)
(写真提供:株式会社のり吉くん)

 この1年半、飲食業界は営業時間の短縮・酒類の提供自粛など新型コロナウイルス感染状況に振り回されてきた。大西さんはそんな苦しい時の経営に大切な存在としてあげるのが、地域に根付いた金融機関の存在。「チキンラーメンを出したときに汁がこぼれてしまったことがあり、そこから話していくうちに『実は......』というお話で、お取引が始まっているという感じです」と振り返る。大西さんは「飲食はちょっとずつ成長している感じだが、経営の部分に関してちょっと勉強不足で、担当者さんに支えられている。苦しい時に『助けてください』と言える人がいるだけでどれだけ心強いか。何かあったら相談できる存在があるからこそ、安心してお客さんを見て笑顔で営業できる」と述べていた。

 実店舗と通販をうまくいかす、のり吉くんの各店舗。これからも酒食の楽しさを元町から発信していく。

写真左から、ラジオ関西の三上公也アナウンサーと、株式会社のり吉くん代表取締役・大西紀之さん