Jujuこと野田樹潤さん(15)のデンマークF4の2021年シーズンが終わった。2020年のデビュー・ウイン以来、チェッカーフラッグが遠かったJuju。今季は、マシンのトラブルにも苦しみ、惜しいところで優勝を逃した。父で監督の野田英樹さんは「Jujuの場合、優勝以外は負けのイメージ。しかし、欧州のレースで何度も表彰台という結果を残し、速さに磨きをかけ、トラブルを乗り越える力も身に付けた」と今季のJujuを総括した。

 何もかも初めてで、ぶっつけ本番だった2020年と異なり、今季は年間優勝にも狙いを定め、各レースでの上位入賞にもこだわりながら、優勝を目指してきた。コロナで中止となった第2ラウンドを除き、計6ラウンド、18レースのうち、2位が4回、3位が1回と、計5回表彰台に上り、4位も3回と健闘した。

トラブルに動じない強いメンタルがJujuの持ち味(NODAレーシング提供)

 優勝に手が届きそうなところでの悔しいリタイヤもあった。第3ラウンドの第4戦では、最終ラップまで激しいトップ争いを演じ、最終コーナーでの接触の末、トップでフィニッシュしたが、失格となった。第5ラウンドの第12戦では、ポールポジションから得意のスピードで引き離しにかかった矢先、ボディの一部が外れ、リタイアを余儀なくされた。

トラブルが続出、我慢が続いた1年だった(NODAレーシング提供)

 第4ラウンド以降は、マシンのトラブルにも悩まされた。原因不明のエンジンストップで、第7戦と第8戦は棄権を余儀なくされ、苦肉の策としてガソリンを満タンにして臨んだ第9戦では、12番グリッドから重量オーバーのハンディを背負いながらオーバーテイクを繰り返し、4位フィニッシュと健闘した。

マシンにトラブルも多発。チームも対応に追われた(NODAレーシング提供)

 野田監督が今季の課題の1つに挙げていた「タイヤの使いかた」についても、Jujuはずば抜けた適応力を見せた。第6ラウンドでは、狙いを定めた第15戦にニュータイヤを温存するため、予選から第13戦、第14戦とユーズドタイヤを装着、滑りやすいタイヤをコントロールしながらも2位と4位に食い込んだ。2番グリッドから、ニュータイヤで今季初優勝を狙った第15戦でブレーキにトラブルが発生。痛恨のリタイヤにがっくり肩を落とした。

様々な環境への対応力を身に着け、速さに磨きがかかった(NODAレーシング提供)

「Jujuは数々のトラブルに対応し、ドライバーとして完璧な仕事をした。チームが足を引っ張ってしまったレースがあり、それが残念」と野田監督。「しかし、厳しい条件でも上位に入賞できたことは、Jujuが確実に力をつけてきた証」とJujuの成長を実感した1年だった。

「Jujuはドライバーとして完璧に仕事をした」と野田監督(NODAレーシング提供)

◆Juju(野田樹潤さん)のコメント
「デンマークでのF4シーズンが終了しました。どんな状況でも結果を残すのがトップドライバーだと理解したうえでも、本音を言えば、最終戦でしたし、ようやくトラブルフリーになったマシンで、天候の安定した中で思いっきり走りたかったです。チームとともに常に精一杯頑張りました。タラレバを言えば今季、何度の優勝をいろんな事情で逃したでしょう。このすべてを含めて、私たちの現在の実力なのです。まさに運も実力だと実感したシーズンでした。速いだけでは勝てないことを学び、でも速さでは負けていないということも改めて実感できました。自分を成長させてくださったスポンサー各位、ファンの皆さま、チームスタッフ、友人、家族には感謝しかありません。ご声援ありがとうございました」