商売繁盛の神様「えべっさん」の総本社・西宮神社(兵庫県西宮市)は15日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、大勢の参拝者が開門と同時に参拝一番乗りを目指し境内を走り抜ける来年(2022年・令和4年)1月10日の伝統神事「福男選び」を中止すると発表した。2年連続の中止となる。

西宮神社(写真:ラジオ関西)

 これまでと同様、午前6時にスタート位置の「表大門」は開くが、走り参りは行わず、集まった参拝者を係員が本殿まで歩いて誘導する。

 開門神事は、鎌倉時代の文献にもみられる「忌籠(いごもり)」により、1月10日午前0時にすべての神門を閉じて神事に入り、忌籠が明ける午前6時に開門する。その際、参道を走って本殿一番乗りを競う走り参りの風習が江戸時代から自然発生的に起こったとされる。

 福男選びは毎年1月10日、朱色の表大門前には大勢が集まり、開門と同時に約230メートルを疾走、その年の「一番福」から「三番福」を目指して健脚を競う。福男による鏡開きも恒例となっている。

過去の開門神事の様子(写真:ラジオ関西)

 2年連続の中止は、全国的に祭りでの雑踏事故が相次いだ影響で、警察からの指導があった1966・67(昭和41・42)年以来。太平洋戦争中、1945(昭和20)年8月の米軍空襲での被災で、1946〜52(昭和21〜27)年にも中止された。

今年(2021年)も中止になった西宮神社の「福男選び」(写真:ラジオ関西)