サッカー・J1のヴィッセル神戸は6日、明治安田生命J1リーグ第20節で、清水エスパルスとホームのノエビアスタジアム神戸で対戦し、2-1で勝利した。この結果、勝点を17としたヴィッセルは得失点差で清水を上回り、17位に浮上した。そして、今シーズン初の連勝を達成した。

 前半、いつものようにメインスタンドから向かって左から右へ攻める、ホームのヴィッセル。GK飯倉大樹選手、ディフェンスラインは4バックで、右から山川哲史選手、大﨑玲央選手、小林友希選手、酒井高徳選手。ダブルボランチが右に橋本拳人選手、左に山口蛍選手。攻撃陣は右ウイングに小田裕太郎選手、左ウイングに汰木康也選手。トップ下にアンドレス・イニエスタ選手が入り、1トップは武藤嘉紀選手。

 前節のいい流れをいかしたいヴィッセルは序盤から攻勢を仕掛け、8分に先制に成功。イニエスタ選手を起点に、右に開いた武藤選手が中央へ折り返すと、汰木選手が右足ダイレクトボレー。これがゴールに吸い込まれ、ホームチームは幸先のいいスタートを切る。

 その後も主導権を握るヴィッセルは、飲水タイム明けの27分、右サイドに抜け出た小田選手の折り返しに、中央でイニエスタ選手があわせたが、これはGKの正面。それでも両翼の活発な動き出しでチャンスを作り出す機会が目立ち、相手を押し込む。守備では速攻を受けるシーンもあったが、橋本選手・山口選手のダブルボランチをはじめ、自陣への戻りが早く、ピンチでも簡単にシュートを打たせず。ハーフタイム直前、小田選手にカウンターのチャンスが巡ってきたが、アディショナルタイムを過ぎていたということもあって、レフェリーは前半終了のホイッスル。1-0でハーフタイムを迎える。

「ビルドアップ時に相手を見てポジションを取り直そう。サイドからどんどん仕掛けていこう。ゆるめずに最後までやりきろう」という吉田監督の指示のもと、後半序盤もヴィッセルが押し気味だったが、時間の経過とともに徐々に清水の反撃にあいだすと、迎えた66分、清水の左サイドにいたMFカルリーニョス・ジュニオ選手の右足クロスを弾き返せず。相手のエースFWチアゴ・サンタナ選手にゴールを献上し、試合は振り出しに戻る。

 直後の67分、吉田監督が動く。イニエスタ選手に代えて大迫選手、小田選手に代えて佐々木大樹選手をそれぞれ送り込む。また、飲水タイム明けの77分には汰木選手に代えて中坂勇哉選手を入れて、攻撃の活性化を図る。ただ、85分にはひやりとするシーンも。清水の右アーリークロスをチアゴ・サンタナ選手にヘッドであわされてゴールネットを揺らされたが、VARチェックも入ったなか、判定はオフサイドでノーゴールに。

 アディショナルタイムが5分と示されたなか、なんとか勝ちをもぎ取りたいヴィッセル。その思いは92分に結実する。ペナルティーエリアに多くの人をかけたなか、リフレクションに反応した大迫選手が反転して左足ボレーシュート。これが見事に決まり、土壇場で勝ち越しに成功した。背番号10、エースストライカーの鮮やかな一撃で場内のボルテージは最高潮に。クリムゾンレッドのサポーターが歓喜に沸いたなか、スタジアムに響いたホイッスル。このまま2-1で勝ち切ったヴィッセルは値千金の勝利をおさめた。

 勝利の立役者となった大迫選手は、「チームにすごく迷惑をかけていたので、こういう大事な試合で得点をとれてうれしい。チームメイトに感謝したい。僕らは前を向いて突き進むしかないし、チーム全員、監督、コーチ、ファン・サポーターの皆さんを信じて戦うだけなので、ここから後半戦巻き返したい」と試合後のヒーローインタビューで述べていた。そして、場内には、久々に「神戸讃歌」が響き渡り、チームとサポーターが一体となって勝利の喜びをかみしめていた。