神戸市に拠点を置く第五管区海上保安本部(五管)の本部長に6月28日付で就任した服部真樹(はっとり・まき)氏が14日、会見し「海上でのテロ対策や、悪質な水上バイク運転の取り締まりを強化する」と抱負を述べた。
 服部本部長は神戸市東灘区出身の55歳。1997(平成9)年に東京大学卒業後、旧運輸省に入省し、3度の海上保安庁勤務(総務部での水路業務法改正・海洋情報部・交通部)を経て、地元・神戸の第五管区海上保安本部に勤務することになった。

 五管本部が管轄する海域は、兵庫(日本海側を除く)・大阪・滋賀・奈良・和歌山・徳島・高知の各府県と広大で、大阪湾や瀬戸内海東部という日本有数の海上経済活動の場を含み、漁業も盛んでマリンレジャーも活発なエリア。漁船やプレジャーボート、タンカー、コンテナ船などが数多く行き交う。
 こうしたことから服部本部長は「テロ対策をはじめとする海上での治安の確保や、主に明石海峡(兵庫県)で多発した水上バイクの悪質な運転についての取り締まりを強化したい」と述べた。
 そして、今後30年以内の発生確率が70%〜80%とされる南海トラフ巨大地震での津波に対する対応や、激甚化・頻発化する自然災害への対策も万全を期したいとした。

 2022年4月23日に起きた知床遊覧船沈没事故については、五管本部として発生2日後から管内の各機関と緊急安全点検を始めるなど旅客船事業者への安全対策指導を強化している。神戸港周辺にも多くの観光船が往来するため、安全確保の重要性を訴えている。

 管内では、2022年11月に兵庫県明石市で開かれる「全国豊かな海づくり大会・兵庫大会」や「2025年大阪・関西万博」など要人警護が必要な機会も多い。こうした中、7月8日に奈良市で起きた安倍晋三元首相銃撃事件については「今の日本で予期せぬ、信じられない事態」と話し、「いつ、どこで起きるかわからない有事に備え、より緊張感を高めて海上警備業務に取り組みたい」と決意を述べた。