指定暴力団「絆会」会長の自宅(神戸市長田区)に2022年6月、車が突っ込んだ事件で、建造物損壊罪に問われた大阪市生野区の無職の男(38)に対し、神戸地裁は28日、懲役1年8か月(求刑・懲役3年)を言い渡した。

 男は2022年6月6日夜、神戸市長田区内の会長宅に自分が運転する軽乗用車をバックさせて突っ込んで衝突させ、玄関の扉などを壊したとされる。
 男は起訴内容を認め、昨年(2021年)まで暴力団員だったが、脱退したことを明かした。そして「狙ったのは絆会の会長の自宅とわかっていた。最初から(警察へ)出頭するつもりだった」と述べた。しかし、犯行動機や経緯について一貫して「一切答えるつもりはない」と述べていた。

 判決で神戸地裁は、特定抗争指定暴力団「六代目山口組」と「神戸山口組」との抗争状態下での犯行であることの危険性を指摘し、「いまだ犯行動機は不明だが、(男が)現場の下見をして、会長の自宅として認識があり、一定の意図を持っていた」と述べた。
 一方で、懲役1年8か月に減刑した理由として、犯行の2時間40分後に警察署へ自首したことや、法廷で近隣住民への謝罪の言葉を述べたことを挙げた。

「絆会」会長は2015年8月、山口組分裂により神戸山口組を新たに結成。その後、神戸山口組からも離脱している。 現場近くの路上では2017年9月、絆会の前身、任侠山口組の組員(会長のボディーガード)が射殺される事件が起きている。