連続起業家兼アーティストのCEOセオとフリーアナウンサー田中大貴がパーソナリティを務める『セケンテー/ぼくらは囚われない』(ラジオ関西 毎週木曜午後8時30分〜)。10月20日の放送では、人材育成家の加藤秀視(かとうしゅうし)さんがゲストに登場。自らの生きざまや理想の生き方、さらに人材育成を行ううえでのテーマについて語った。

 加藤さんの専門分野は人材開発、リーダシップ開発、チームビルディング開発、キャリア開発など。企業や学校をはじめとした各方面で総合的な人材教育を行なっている。

 番組冒頭では、親に捨てられ非行を繰り返した自らの過去について「愛に飢えていた」「自分の存在を認めてほしかった」と振り返った加藤さん。「頭のいい子より問題を起こしている子のほうが構ってもらっていた。だから問題行動を起こした。大人に構ってもらいたかった」と、当時の心境を語った。「人生の苦しみを味わいながら生きてきた」と明かす加藤さんの周りには、同じように苦しむ人々が集まるようになったという。

 旭川女子中学生いじめ凍死事件では、1年間で15万人の署名を集め北海道旭川市に提出。いじめ問題について「子どもたちは、自分が未熟だからいじめているのか、冗談でやっているのか欲求不足でやっているのかさえも分からない」「それが間違っていることだと教えなきゃいけないのは大人だ」と言葉に力を込めた。

「いじめはやはり大人の責任なのか?」と問いかけたのは、パーソナリティを務める田中。「完全にそうですね。言い切れますよ」と即答した加藤さんは、さらにこうも続けた。

「子どもにいじめの教育をするために『どれがいじめで、どれがいじめじゃないか』ということは教えられない。だから、彼らが何か悪いことをしたときに、それが悪いことだとその場で教えてあげないと分からない」(加藤さん)

 さらに、「家庭教育は本当に大事」と前置きしたうえで「親御さんが正しいと思ってやっていることが、実は子どもたちにとっての限界値になってしまうこともある」と話す加藤さん。「『囚われた常識や価値観』を親が教え込んでしまう。本当はもっと可能性があって、もっと羽ばたけるのに……」と率直な思いを吐露した。

 しかし、親自身にも我が子の可能性を狭めてしまっているという意識はないという。

「自分が普通だと思って生活のなかでやっていることをそのまま家庭にもってきただけ」と語る加藤さんに、パーソナリティのセオは「この連鎖をどう止めるか、ということが実は1番重要なのではないか」とコメント。田中も「スパイラルさせないことですね」とうなずき、家庭環境がもたらす影響の大きさについて、深く考えさせられたようだ。

「可能性を奪われることで人はだめになる」と明かす加藤さん。「小さなころに植え付けられた『囚われた常識や価値観』を突破するのはかなり難しい」としながらも、「それでも人は絶対に変われる」と断言した。20年以上もの歳月をかけて延べ11万人以上の人々に向き合い、独自の人材トレーニングを行ってきた加藤さんだからこそ言い切れるのだろう。

 そんな加藤さんは、自身の目指す姿について「理想のない生き方はしたくない。理想を追い求めて『本当に役に立った』『本当にやったんだ』と思える人生を生き抜きたい」とコメント。

 そのうえで「いかに多くの子どもたちや社会のために自分の命を使い切れるか」「綺麗事で言えば『地球に貢献する』ということ」が重要だと話す加藤さんは、人の可能性を最大限に広げることが自分の使命だと感じているという。

 さらに、『世間体』という言葉について「誰かが決めた世間体なんて、はっきり言ってどうでもいい」ときっぱり。「『その人らしく生きること』が人材教育の最大のテーマ。誰かを変えるのではなく元に戻してあげる、本来のその人の形に整えてあげることがすごく大事なことだと思う」と語ってくれた。

「『僕らは囚われない』というのは、まさに価値観や常識、今までの過去に囚われないことだと思うので、少しでも多くの方に『囚われない生き方があるんだ』ということを知っていただきたいなと思っています」(加藤さん)

 さまざまな過去を乗り越え、自らの可能性を広げてきた加藤さんならではの言葉で番組は締めくくられた。