サッカーの2022明治安田生命J1リーグは第34節の9試合が行われ、ヴィッセル神戸対横浜F・マリノス(横浜FM)の一戦は、1-3で横浜FMが勝利。勝点を68に伸ばし、最終戦でJ1優勝を決めた。ヴィッセルはホーム・ノエビアスタジアム神戸での今シーズン最終戦を勝利で飾れなかった。

 絶好のサッカー日和となった、5日の神戸市内。チケット完売、注目の一戦は、キックオフ2時間以上前から、ノエビアスタジアム神戸に大勢のサポーターが詰めかける。優勝に王手をかけている横浜FMのトリコロールのユニフォームをまとったサポーターがアウェイの地に数多く押し寄せれば、それに負けじとホーム・ヴィッセルのクリムゾンレッドのサポーターもぎっしり。キックオフ前からFW大迫勇也選手のチャントが響くヴィッセル側ゴール裏、ホームかのようなものすごい声量でチームを後押しする横浜FMゴール裏、ともに熱量たっぷりのなか、2万2949人の観衆を集め、大入り満員で埋まった試合が幕を開ける。

 横浜FMが前節と同じ先発だったのに対して、ヴィッセルはDF初瀬亮選手が第23節柏レイソル戦以来となるスターティングメンバー入りで、左サイドバックに名を連ね、DF酒井高徳選手が右サイドバックにまわった。

 大迫選手のオープニングシュートで始まった一戦は、優勝を自力で決めたい横浜FMの意気込みを表すような、ハイテンションな展開に。そのなかで、開始7分、横浜FMがCKの流れから先手をとったかに思われたが、約7分にもわたるVARチェックのなかで、相手にファウルがあったとして判定はノーゴールに。

 それでも、勢いを落とさず攻める横浜FMは、26分、待望の先制点を獲得。MF水沼宏太選手の右クロスがヴィッセルDFに当たってファーに流れたところ、FWエウベル選手が詰めてヘディングシュート。これがヴィッセルGK坪井湧也選手の頭を超え、ゴールネットを揺らした。

 リードを許したヴィッセルは、その後もハイプレス、ハイラインで攻め出る横浜FMに押される展開が続いたが、その劣勢を跳ね返したのは、経験豊富な選手たちの力。前半終了間際の45+3分、MF山口蛍選手からパスを受けた酒井選手が、回り込む山口選手をうまくおとりに使いつつ、右サイドから左足クロス。この精度の高いボールにヘッドであわせたのが、FW武藤嘉紀選手。背番号11が第19節サガン鳥栖戦以来となるゴールをきめ、試合を振り出しに戻した。

 後半、ヴィッセルはDF小林友希選手に代わり、DFマテウス・トゥーレル選手が第30節ガンバ大阪戦以来となる出場に。その序盤は大迫選手に2度のシュートチャンスが訪れるなど、同点に追いついたヴィッセルの流れかと思われたが、セットプレーのチャンスを横浜FMが見逃さなかった。53分(後半8分)左ペナルティーエリア手前、水沼選手がニアに速いシュート性のボールを入れると、GK坪井選手がはじき、そのこぼれ球を素早く押し込んだのが、MF西村拓真選手。ヴィッセル戦今シーズン4得点目となる一撃で、再びトリコロールがリードを奪った。

 ヴィッセルは、63分(後半18分)、MF小林祐希選手に代わって、キャプテンのMFアンドレス・イニエスタ選手を投入。反撃したいところだったが、次の1点はまたも横浜FM。73分(後半26分)、右サイドに抜け出た水沼選手の折り返しに、途中出場のFW仲川輝人選手があわせてゴールを決め、リードを2点に広げる。横浜FM側ゴール裏は大歓声に包まれ、メインスタンドで観戦していたベンチ外の横浜FMの選手たちもピッチサイドへ向かうべく、準備を始める。

 74分(後半27分)に3枚目のカードとしてMF汰木康也選手に代えてFW小田裕太郎選手を送り込んだヴィッセルベンチは、80分(後半35分)に初瀬選手、武藤選手に代わって、DF槙野智章選手とFWステファン・ムゴシャ選手も投入。交代枠をすべて使った。3バックにして、左に酒井選手、右に小田選手が入り、大迫選手とムゴシャ選手の2トップで1点を取りに行くが、反撃も及ばず。

 結局、試合は1-3のままタイムアップ。ノエスタの地で、最後まで自分たちの攻撃スタイルを貫き続けた横浜FMが優勝の歓喜に酔いしれた。一方のヴィッセルは、今シーズンの締めくくりとなる試合で、サポーターとともに勝利の神戸讃歌を歌うことはかなわず。勝点40、13位という成績で2022年のJ1リーグ戦を終えた。