▼バスケットボールのリングは3メートル5センチの高さにある。1891年に米国で考案されてからルールの変更はあっても、リングの高さはずっと変わっていない▼先月、障害者スポーツの体験会が吉岡町であった。車いすに試乗した健常者は体育館で見るおなじみのリングが全く違う物に見えただろう。はるかに高く、遠い。実際、シュートをしてもリングまで届かない人がほとんどだ▼指導する車いすバスケットボールチーム、群馬マジックの選手が軽快に車いすを操り、シュートをする姿に驚きの声が上がった。吉岡中の女子生徒は鍛え上げたアスリートとしてのすごさに感心しきりだった▼3年後の8月、東京パラリンピックが開幕する。体験会は機運を高めることを狙い、県や県障害者スポーツ協会などが開いた。車いすバスケットボールのほか、ボッチャとゴールボールを行った▼前回リオデジャネイロ大会に本県関係選手は出場しなかった。協会は選手発掘や育成に力を入れ、東京大会に地元選手を送り出す意気込みだ▼パラリンピックは「パラレル」と「オリンピックス」を合わせた造語と解釈される。パラレルの語源はギリシャ語の「互いのそばに」。体験会で指導した群馬マジックの高橋俊一郎さんは理解と関心の深まりを感じつつ、もっと語源通りの社会になることを望んだ。