「食べて痩せるダイエット専門家」の松田リエです。私自身が12キロ痩せた経験と、保健師の知識をもとに、著書『ずぼら瞬食ダイエット』やWeb、個別レッスンなどでダイエット法を発信しています。

あなたは、「年齢を重ねるとやっぱり、痩せにくくなっちゃうの?」「年齢に応じたダイエットってあるの?」「健康的に・キレイに痩せたい!」なんて思ったことはありませんか?

今回は、【更年期太りの原因やその対策】について詳しくお伝えさせていただきます。

◆誰でも、更年期太りの原因を理解することで撃退できる
あなたは、「20代の頃のような感覚で、ちょっと食事制限したり、運動したら痩せるでしょう!なんて考えていたら、全然ビクともしなくなった。」「更年期だから、もう痩せられないのかもー。」と思ったことはありませんか?

『年齢を重ねると痩せにくくなる』のは、周知の事実なのですが、アラフィフでもダイエットに成功している方がいるというのも事実なんです。

「でもダイエットに成功している人って、やっぱり特別なんでしょ?」て思ったりしませんか?過去の私も、若いのにぽっちゃりな自分とは反対に、年齢を重ねてもスリム人を見ては、「あの人達は特別でしょ!」って思っていました。

でも、実は誰でも、更年期太りの原因を理解することで、更年期太りを撃退することは可能なんです。原因を正しく理解できれば、あとは対策を立てていくだけなので、そんなに難しいことはありません。

ではまず、なぜ更年期になると太りやすくなるのか?、その原因についてお伝えしていきますね。

◆更年期太りの原因1、基礎代謝量が低下するから
基礎代謝という言葉は聞いたことがあるかもしれませんが、そもそも基礎代謝量って何?って思われた方もいますよね。

基礎代謝量とは、体温を維持したり、呼吸をしたり、生きていくために必要な最小限のエネルギー量のことです。つまり、全く動かない状態・1日中ゴロゴロしている状態でも、勝手に消費されるカロリーの量なんです。

この基礎代謝量は、年齢を重ねるにつれ、筋肉が落ちたり、細胞が老化することにより、残念ながら年々減っていってしまいます。そのため、たとえ若い頃と同じ食事や生活習慣でも、食べたものをエネルギーとして消費しきれなくなるので、太ってしまうのは当然のことと言えるんです。

ちなみに、女性の場合、18歳を基準にすると、基礎代謝量の低下により、1年ごとに0.3㎏の脂肪が蓄積されていくと言われています。なので、30歳で約3㎏、40歳では約6㎏、そしてなんと!50歳では約9㎏もの脂肪が体についてしまうことになるんです。

◆更年期太りの原因2、血糖値が上がりやすくなるから
血糖値は、歳を重ねるごに上がりやすくなるんですが、そもそも、「血糖値が上がりやすいと、なぜ太りやすくなるの?」と思われた方も多いと思います。

どういうことか説明すると、血糖値が上がると、血糖値を下げるために『インスリン』というホルモンが分泌されます。

この『インスリン』、血糖値を下げてくれるだけならいいんですが、なんと、糖分を脂肪に変えてため込むという働きもしているんです。ですから、血糖値が上がれば上がるほど、インスリンが沢山出て、脂肪をため込みやすくなる。結果体脂肪が増えていくというわけです。

つまり、歳を重ねて血糖値が上がりやすくなると、脂肪をため込みやすくなるので、若い頃には太らなかった食事量でも、太りやすくなってしまうんですね。

◆更年期太りの原因3、エストロゲンが減るから
『エストロゲン』とは女性ホルモンの1つです。女性らしい身体をつくるだけでなく、皮膚、骨、筋肉、脳、自律神経など色々な働きに関係しています。なかでも驚きなのが、なんと、脂肪燃焼をうながし、内臓脂肪がつくのを防ぐ働きもしているんです。

ところが、この『エストロゲン』は、更年期に入ってくると、分泌が急激に減ってしまいます。そのため、更年期の女性は、色々なところに不調が出てくるだけでなく、脂肪が燃焼しにくく、内臓脂肪のつきやすい体になっていってしまうんです。

また、『エストロゲン』は、『レプチン』と言う脳の満腹中枢に働いて、食欲を抑制してくれるホルモンの分泌を促してくれています。ですので、更年期になり『エストロゲン』が急激に減ると、食欲のコントロールもしにくくなってしまうんですね。

ここでいったんまとめると、更年期太りの原因は、
1、基礎代謝が低下する
2、血糖値が上がりやすくなる
3、エストロゲンが減るから
でしたね。

それでは次に『更年期太りの対策』について、今からできる具体的な方法をお伝えしていきます。

◆更年期太りの対策1.筋肉をこれ以上落とさない
基礎代謝量が落ちる原因の1つが、筋肉の減少でしたね。女性は、30歳を過ぎると、年に1%の筋肉が減少していきます。ということは、『いかに筋肉を落とさないようにするか?』が大切になってくるんです。

筋肉と聞くと、筋トレが思い浮かんだ方も多いかと思いますが、女性は男性と違い、筋肉がつきにくいと言われています。ですので、女性の場合、筋トレを毎日何時間も行うというようなガムシャラな筋トレはおススメではないんです。

実は、筋肉を維持するために、筋トレよりもはるかに楽で、食べることが大好きな女性には、もってこいの対策があるんです。

それは、毎食しっかりタンパク質をとることです!なぜなら、タンパク質が不足してしまうと、筋肉の分解が始まり筋肉がどんどん減っていってしまうからです。

ですから、タンパク質を毎食しっかりとることで、筋肉の分解を防ぎ、筋肉を簡単に維持することにつながるんですね。

ちなみに、食事間隔が6時間以上空いてしまうと、筋肉の分解が始まると言われているので、6時間以上空かないよう食事時間を工夫するのもポイントです。もしも、仕事でどうしても食事時間が空いてしまう。という方は、おやつ代わりに、チーズや豆乳など手軽にとれるタンパク質をとるのもおススメです。

加えて、筋肉のためには、タンパク質だけでなく、ビタミンDをしっかりとることも大切と言われています。なぜなら、ビタミンDは、タンパク質の筋肉合成を高める働きがあるからです。

ビタミンDが多く含まれるおススメの食材は、鮭・サンマ・イワシなどの魚介類や、きくらげ・乾燥シイタケ・まいたけなど。ちなみに、ビタミンDは、日光を浴びることによって皮膚で作ることもでき、15分程度日にあたるだけでも、効果があるそうですよ。

また、筋肉の7割は下半身にあるので、筋肉維持のために、歩くこともとってもおススメです。近くのコンビニまで歩いて行ってみる、エレベーターを使わずに階段を使ってみるなど、日常の中でできることから始めてみると良いかもしれません。

◆更年期太りの対策2.細胞の老化速度を遅くする
まず、細胞が老化する原因についてお伝えしますね。細胞の老化は、細胞がさびてしまったり、こげてしまったり、傷ついたりすることで起こります。

この細胞をさびさせたり・こげさせたり・傷つけてしまう原因となり得るのが、添加物や質の悪い油・過剰な糖質だと言われています。ということで、これらをとりすぎず、細胞を老化させないための工夫をぎゅぎゅっとまとめて、4つお伝えしていきます。

●その①『食品を買う時に、原材料名の確認をしてみる』

これは、添加物の摂り過ぎを防ぐのに、とっても有効です。

添加物の中でもとくに摂り過ぎたくないのが、トランス脂肪酸と呼ばれるものなんですが(※第47回日本毒性学会学術年会「トランス脂肪酸による細胞老化の促進作用機構および関連疾患発症機序の解明」による)、残念ながら日本の食品表示では、トランス脂肪酸がどれだけ含まれているか分からないんです。

ですので、トランス脂肪酸が多く含まれる、マーガリン・ショートニング・ファットスプレット・植物性油脂が、原材料名に書かれている食品の摂り過ぎないようにしたいですね。

●その②『揚げ物は揚げたてを食べる』

これは、悪い油を摂りすぎないコツになります。

揚げてから時間の経った揚げ物の油は、酸化してしまうので、いかに酸化していない油をとるかが大切になってきます。

そのため、スーパーやコンビニの揚げ物のお惣菜をよく食べるという方は、頻度や量を意識してみると良いかもしれません。

●その③『調理に使う油を変えてみる』

酸化した油をとることで、私たちの身体も酸化させてしまうので、加熱調理には、高温に強いバター・ココナッツオイル、加熱しても酸化しにくいオリーブオイル・ごま油・米油を使うのがおススメです。

サラダ油を使っているという方は、この機会に油を変えてみては、いかがでしょうか?

●その④『細胞の炎症を抑えてくれる、味方になる油をとる』

『油=良くないもの』というイメージがありますが、老化の原因の炎症を抑えてくれる油もあるんです。それが、オメガ3オイルと呼ばれる、亜麻仁油やえごま油です。

亜麻仁油やえごま油は熱に弱いので、加熱調理には使わず、必ず生でとるのがおススメです。私は、サラダにかけたり、ヨーグルトに入れたり、納豆に入れたりしてとっています。ちなみにオメガ3は、青魚・くるみ・チアシードなどからも、とることができますよ。

◆更年期太りの対策3.血糖値を上げない
年齢を重ねると、血糖値が上がりやすくなるので、血糖値を急激にあげないことが大切になってきます。

ここでは、血糖値を急激に上げないためにできる工夫を3つまとめてお伝えしたいと思います。

●その①『食べる順番を変えてみる』

ご飯ものや麺類・果物などの糖質から食べているという方は、まず、糖質から食べないようにすることがおススメです。なぜなら、糖質は血糖値を上げやすいので、1口目から食べないだけでも、血糖値の急上昇が抑えられるからです。

逆に、野菜やきのこ・海藻などに含まれる食物繊維には、糖の消化・吸収を遅らせる作用があるので、食事の最初に食べることがおススメですよ。

●その②『早食いをしない』

よく噛んで食べることで、唾液に含まれるIGF-1という成分がしっかり出て、血糖値の急上昇を抑えてくれます。

早食いを防ぐコツとしては、よく噛んで食べること、柔らかいものと歯ごたえのあるものを一緒に食べること、お茶やお水で流し込まないこと。また、のど越しのよい、噛まない習慣がつきやすいカレーや麺類・お茶漬けなどの1品料理は控えたり、野菜を加えたりするのがおススメです。

●その③『食後のデザートは、食後2〜3時間後にずらして楽しむ!』

血糖値は食後1時間後にピークをむかえるので、食後すぐに血糖値が上がる物を食べると、血糖値はさらに上がってしまいます。

ですから、女子会の定番メニューであるランチのケーキセットは、お得に感じるかもしれませんが、実はとっても太りやすいセットなのです。ランチをした後は少し時間を空け、場所を変えて、カフェなどでお茶を楽しむのも良いかもしれません。

◆更年期太りの対策4.エストロゲンを補う
『エストロゲン』という女性ホルモンが、急激に減ってしまう更年期の女性におススメなのが、大豆食品。

大豆食品に含まれる、大豆イソフラボンは、植物性の女性ホルモンと言われていて、分子構造が、女性ホルモンのエストロゲンと似ているので、身体の中でエストロゲンと似た働きをしてくれるんです。そのため、大豆製品は、エストロゲンの分泌量が少なくなった女性の身体をサポートし、更年期症状をやわらげる効果もあります。

おススメは、発酵食品の納豆ですが、納豆が苦手な方は、お豆腐や豆乳・お味噌汁やきなこでも大丈夫です。

ここで1つ注意点なのが、大豆イソフラボンは、摂取量に上限があり、上限は70〜75㎎/日と言われています。なんと、大豆イソフラボンの摂り過ぎは、女性疾患を患うリスクや下半身太りになりやすくなるとも言われているんです…。

たとえば、納豆1パックには約35㎎、豆腐半丁には約38㎎、味噌汁には約6㎎の大豆イソフラボンが含まれているので、大豆イソフラボンを摂り過ぎないよう、上手く大豆食品を組み合わせていただければと思います。

◆食事を味方につけることで、心と体がどんどん元気に
まとめると、更年期太りしないためには、
1.筋肉をこれ以上落とさない。対策は、タンパク質・ビタミンDをとり、意識して歩くこと。

2.細胞の老化速度を遅くする。対策は、添加物や質の悪い油・糖質をとりすぎない、オメガ3をとること。

3.血糖値を上げない。対策は、糖質から食べない、早食いをしない、食後のデザートは時間を空けて楽しむこと。

4.エストロゲンを補う。対策は、大豆イソフラボンを適量とること
…でしたね。

年齢を重ねていくと、痩せにくくなるだけでなく、なんとなく体調が悪い・気分が落ち込みやすいなど、更年期症状を感じている方もいらっしゃるかもしれません。今回お伝えした対策は、痩せるためだけでなく、更年期症状の改善、健康維持のためにも効果があるものばかりですよ。

私が主宰しているベルラスダイエットの受講生の方々には、アラフィフだけでなくアラ還の方々も沢山いらっしゃるんですが、食事を味方につけることで、心と体がどんどん元気になり、ファッションや趣味を思いっきり楽しまれて、みなさんとっても素敵ですよ。

ですので、「もうこんな歳だから」とあきらめる前に、“こんな方法もあるんだ”と1つでも覚えておいてもらえると嬉しいです。

<文/松田リエ>
【松田リエ】看護師・保健師・食事管理ダイエット講師BelleLus代表取締役。
1986年生まれ、三重県在住。看護師としてがん患者の周術期のケアを担当後、保健師の資格を取得し、糖尿病の人などへの保健指導(食事・運動)に従事した。自身も53キロ→41キロにやせ、2016年、食事管理ダイエット講師として起業。ダイエット受講生1300名以上、ダイエットサポーター養成講座受講生200名以上の規模まで成長している。1児のママ。2022年2月に著書『ずぼら瞬食ダイエット: -12キロのカリスマ保健師が考案!』を刊行し、2ヶ月足らずで累計5万部を突破!Youtube、公式ブログ