加速する円安、輸入コスト増による値上げラッシュ、支出が増えても上がらない賃金……。“悪い円安&インフレ”の時代を迎えた日本。今までと同じお金の使い方を続ければ、家計崩壊のリスクに晒される可能性も。今回は家計再生コンサルタントの横山光昭氏と、マネーコンサルタントの頼藤太希氏に話を聞いてきた。今こそ家計を再構築し、円安&物価上昇のダブルパンチに備えよ!

◆始めに見直すべきは固定費の削減
 最強の家計を目指す上でまず着手すべきは「支出の削減」。なかでも、初めに見直すべきは固定費だ。

「住居費や水道光熱費、スマホ代といった毎月かかる固定費は、一度見直せば節約効果がずっと続くからです。住居費は手取りの25%程度が理想。賃貸ならば部屋のグレードを一つ下げるよう検討を重ねるのはもちろん、住宅ローンも“借り換え”で返済額を減らす道筋を必ずチェックすべき。ローンを組んだのが5年以上前なら、今より金利を下げられる可能性が大。その上で①残債期間が10年以上②ローン残高が1000万円以上③現在の金利と借り換え後の金利差が0.3%という3つの条件に合致すれば、借り換え費用を差し引いても必ずメリットが生まれます」(頼藤氏)

◆スマホ代を見直せば最大で1〜2万円削減も可能
 固定費としてはスマホ代も削減の余地が大きい項目だ。

「近年、家計の中で最も負担上昇率が高いのがスマホ代。1人あたり7000円を超えていたら要注意。今はahamoやpovoなど、大手キャリアでも格安プランが充実していますから、家族全員でプランを切り替えるだけで1人1000〜3000円、家族で月1〜2万円近くも一気に削減できます」(横山氏)

◆電気代はセット割がベスト
 値上げが続く電気代は、ガスと同じ会社から電気を購入する“セット割”を駆使するのがベストだ。

「東京ガスによる『基本プラン・ずっとも電気3』は電気代基本料金が3か月無料になるほか、一般家庭ならセット割で年間1万円近くは安くなります」(頼藤氏)

 水道光熱費はプラン変更だけでなく、日々の使い方による節約もバカにできない。資源エネルギー庁発表の省エネ策と削減額の一例を見てみると、手間を惜しまなければ、年間2万〜3万円の節約になる。

「固定費の見直しが終わったら、次は無駄遣いの削減。出社時に必ずカフェで買うコーヒーを週1に我慢、加入しているサブスクを一度すべて解約し、改めて必要だと感じたものだけ再契約するなど、嗜好品や趣味にかけていた金額を見直します。そして最後に、食費や交際費といった毎月金額が変わる変動費も削減していきます」

 1万円の支出削減は、家計にとって1万円の収入アップと同義。給料が上がる見込みがないのなら、面倒くさがらずコツコツと節約を実践するのみなのだ。

◆プロが教える節約すべき順序
①固定費

 住居費、電気代、スマホ代、駐車場代など、毎月の支払額がほぼ固定された費用。一度見直せば節約効果が永続する

②無駄遣い

 コーヒーやお酒、サブスク料金など、日々なんとなく使いがちな費用。一日100円削るだけでも年間で3万6500円の節約に

③変動費

 食費や被服費、交際費、レジャー費など、月によって金額が変わる費用。金額を洗い出し、ムダがないか吟味したいところ

◆支出を削る際のポイントポイント
▼ 住宅ローンは借り換えを検討!3つの条件を満たすならメリットあり
● 残債期間が10年以上
● 残高が1000万円以上
● 現在の金利と借り換え後の金利差が0.3%以上

▼ 電気代はガスとのセット割に
’16年の電力自由化以降、電気の購入先を選択できるように。ガス会社から電気を購入することでセット割が使え、電気代、ガス代ともに節約できる

▼ スマホは格安プランで十分
大手キャリアでも格安プランが充実してきており、乗り換えないのは損。プラン変更はオンライン限定の場合が多いので、しっかり下調べしておきたい

【マネーコンサルタント 頼藤太希氏】
(株)Money&You代表。中央大学商学部客員講師。『1日1分読むだけで身につくお金大全100』『はじめてのNISA&iDeCo』など著書・監修書の累計部数は77万部超
【家計再生コンサルタント 横山光昭氏】
マイエフピー代表。個別相談で2万1000件以上の家計を再生。約90万部のベストセラー『3000円投資生活』シリーズ(アスコム)をはじめ著書多数<取材・文/週刊SPA!編集部>