婚活歴10年、600人と出会い結婚をした婚活アドバイザーの田中亜依です。仕事に打ち込んでキャリアを積み重ねてきた女性、いわゆる“バリキャリ女子”の方から、恋愛がうまくいかない…と相談に来られる方が本当に多いです。なぜ恋愛に苦労してしまうのか、仕事に打ち込んできたからこそのワケを、実家暮らし30代後半・大手人材派遣会社で働く真衣さん(仮名)のエピソードをもとにご紹介したいと思います。

◆あふれ出てくる男性へのグチ
 彼女は、結婚相談所を2箇所掛け持ち、マッチングアプリも使って出会いを積極的に求めていました。容姿も端麗で、恋愛に苦労しているようには見えませんでした。

 ところが、最近の婚活状況を聞くと、男性へのグチが止まりません。

「この間デートした男性はお店の予約をしてませんでした。仕事の接待だったら普通しますよね? あと、名前を間違えた人もひどかったです。お客さんの名前を間違えたら絶対ダメですよね? あとは、質問をしたことに答えない男性もいました。社会人としてどう思います?」

 みなさんも気づいたでしょうか? 真衣さんは、男性がすることすべて仕事目線でジャッジをするクセがついてしまっていました。その状況を話す彼女の表情も怖かったです。きっと男性と接する時にもこういった表情が出てしまっているのかもしれません。

◆「できない男性を見るとイラつく」
「眉間にシワが入っちゃってますよ」と私が優しく伝えると、彼女はこう続けました。

「結局、男性ってバリキャリ女子嫌いですよね。私が仕事の話をしたらついてこられないし。社会人を10年もやっているのに、そういう普通のことができない男性をみるとイライラしちゃうんです。だから、ついキツイことを言っちゃいます。この前、結婚相談所で会った男性に注意したんです。

 会う日は決まっていたのに、彼は何もプランを考えて来なかったんです。当日会ったら、とりあえず歩きましょうって。は?って感じでした。だから、彼に『社会人として今日のデートってありですか? お互い大切な週末を使って会っているのに何も考えないで会うってお互いの時間の無駄じゃないですか?』って」

◆デートは人事評価ではない
 バリキャリ女子は、ついついデート中の男性を上司目線かのように評価してしまいます。

 だから言葉の中に、仕事だったら…とか、社会人として…とかの言葉が出てくるのです。そして、出来ていない事はマイナス評価の減点方式。これではなかなか関係を積み上げていくのが難しいです。

 そもそもデートは、どちらか一方が作るものではありません。2人で作り上げる共同作業です。どうしても仕事のように考えてしまうのなら、同じチームとして考えてみるのもいいかもしれません。お相手がプランを考えるのが不得意なら自分から提案をしてみるとか、お互いに出来ないところを補い合っていけるかも関係を長く続ける秘訣です。

◆彼女が突然流した涙
 相手に求めることが多かった真衣さんに「もし理想的な男性と知り合ったら、その男性が感じるあなたの魅力って何ですか?」と聞いてみました。すると、彼女はしばらく黙り込んだ後、突然涙を流し始めました。

 そして「分かりません」と一言。彼女は泣きながら胸の内を話してくれました。「婚活はゴールが見えない。いくら頑張っても成果は見えないし、このまま私はずっと独身なのか? と思っているんです。」と。

 真衣さんは、自分が頑張っているのに、なかなか結果が見えなくて、自信がなくなってしまった状態でした。仕事では成果を出せてきたバリキャリだからこそ、結果がでない婚活とのギャップに苦しんでいました。しかも、不安で不安で仕方がないのに、そんな姿を見せることは恥ずかしいと思ってしまう。だから、つい強がって「私があなたに会ってあげてる」と言わんばかりに、相手に対して厳しい目線で接してしまうようになったのでした。

◆素直になって、甘えることの大事さ
 ついつい仕事のように評価してしまう、相手に求めてばかりいることは自分では気づきにくいものです。そして強がっている自分にも気づきません。今まで1人で頑張ってきたからこそ、不安な気持ちを表現したり、甘えたいと思ったときに素直に甘えることが難しいのもわかります。

 ですが、相手と深い関係を築いていこうとする時には、本音が大事です。本音を隠していると、周りも本音で付き合ってくれなくなります。表面上だけの関係になってしまって、孤独を感じやすくなる。その孤独を隠すために、さらに鎧を被って平気な顔をする…どんどん負のスパイラルにはまっていきます。

◆自分自身の心を開かないと前に進まない
 いきなり変わることは難しいですが、少しだけでも素直になれたら毎日がどんどん変わっていきます。人は1人では生きていけないので、誰かに頼ってもいいと思います。恋愛は心と心の繋がりです。まずは、自分自身の心を開かないと前にも進みません。会社から一歩外に出たら、一度立ち止まって素直な自分と向き合ってみてはいかがでしょうか?

<文/田中亜依>
【田中亜依】恋愛・婚活コンサルタント、デートコーチ。婚活歴10年、婚活に700万円を投資。マッチングアプリ、結婚相談所、合コンで600人以上の男性と出会い結婚。この経験を生かし、国内最大手結婚相談所にて「また会いたくなるデート方法」などのセミナー講師として活動。公式ホームページ/Twitter:@date_coach_ai/Instagram:@ai_tanaka1019