かつて髪はボサボサで化粧もしない「完全なる非モテ」だった筆者。「人は変われる」を自ら実践し、多くの方々の“もったいない”をご指摘してきた経験から、誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。
仕事が忙しい中、頑張って婚活しているのに先が見えない

その後も友達から男性の紹介はあったし、異性との出会いがない職場でもない舞さん。“次の彼氏は結婚する人”と思っていたら、コロナ禍に30代に突入してしまいました。意を決して、それまで身バレを気にして避けていたマッチングアプリに登録してみました。婚活をスタートして1カ月ほどで、4人の男性に会ったそうです。
ですが4人の男性は全て「微妙」で、付き合うことがイメージできなかったといいます。「この繰り返しではあっという間にアラフォーに突入しそう」と、私のところへご相談にやってきました。
20代で出会った元カレと比較してしまう、30代女性の闇
筆者はご相談にいらっしゃる方にはいつも、化粧ポーチを見せてもらっています。これまでいろんなポーチを見てきました。ヴァセリン、目薬、消毒用アルコールしか入っていない彩るものがないポーチの女性もいれば、くしゃくしゃの絆創膏や割れたアイシャドウが出てくることもあります。ベストコスメ1位ばかり持っている、情報に左右されやすい方もいます。
舞さんは、DIORのリップ美容液・マキシマイザーをポーチに入れていました。「これ、いいですよ。30代になってから、リップクリーム代わりに使い始めたんです」

「ブーツを脱ぐ居酒屋でデートってありえない」
それから4人目は、デートが学生みたいな居酒屋だったんですよ。海鮮が好きって言ったらお店を探してくれたんですけど、私はブーツだったのに、ブーツを脱ぐお店でした。しかも、ブーツをいれる下駄箱がなかったんです。普通はデートなんだからそういうのも気づかいますよね。寒いのに駅前集合だったし、駅からわりと歩くお店でした。
元カレは話していて楽しかったし、お互い食べることが好きだったので色々なお店に行ったんです。そういう男性が合うと思うんですけど」

コスメなら、年齢が上がるとともに高品質ないいものを買うことができる。なのに、出会える男性となると、30代になると“質”は落ちるように感じるのです。
20代でそこそこ恋愛をしてきて未婚のまま30代になってしまうと、この現実を受け入れにくいと思います。
デートの満足度を高めたいなら、女性がお店を決めてもいい
「舞さんは楽しいデートがしたいのですか? 結婚したいのですか? 元カレは結婚願望がなくて別れたのですよね。結婚したらそんなに外食もしなくなると思うんですけど、相手に何が大事なんでしょうか?」
「楽しいデートじゃなくて、結婚したいんです。でも、遊び目的の人やモテなさそうな男性にしか会えなくて」
「モテなさそうな男性の何が問題ですか?」
「気遣いしてくれなくて、段取りが悪くて呆れるんです。デートで冬なのに、外で待ち合わせとか、ブーツを脱ぐお店とか……もう少し考えたらわかると思うんですけど」

男性は女子会とかもしないし、知っているお店のレパートリーなんて女性の10分の1ぐらいですよ。ラーメン屋とチェーン店しか知らない男性も多いし、それでもお店を探してくれたんですよ。食べログでお店を探しても、靴を脱ぐかどうかまで書いていないし分からないですよね」
極端な話、お店のセレクトで合格するのは遊び目的の男性ばっかりになってしまいますよ、と私は舞さんに伝えました。
「楽しませてもらえるつもりでいないで、楽しいデートは二人で作るつもりでいましょう」
「好きになれば別ですけど、好きでもない男性にそこまでやらなきゃだめですか?」
「〇〇してくれない」思考では来年も独身
「思わないです」
「でしょう。好きになってもらえる見返りを期待して、気になる男性にだけテクニックとしてお店を提案したとしますよね。舞さんがいいなって思う男性は、他の女性もいいなと思うことが多いと思うの。誰とデートするときでも当たり前のこととしてお店を自分から提案する女性がいたら、そりゃ負けますよ」
その変化は、妥協じゃなく“成長”です
20代の時が、特別に彼氏を獲得しやすいボーナスステージだったのです。当時履いていた下駄の高さに気が付いてほしい。やってもらえることが当たり前になり、〇〇やってくれない、〇〇してくれないとばかり思っていれば、来年も独身でいる確率が高いでしょう。
舞さんは、お店については自分から提案することを承諾してくれました。こういう変化って、妥協じゃなく成長だと思います。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
<取材・文/菊乃>
【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt