かつて髪はボサボサで化粧もしない「完全なる非モテ」だった筆者。「人は変われる」を自ら実践し、多くの方々の“もったいない”をご指摘してきた経験から、誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。
大阪は首都圏より、女性の婚活が厳しいという現実

地域ごとに婚活事情は異なります。今回は、四国出身・大阪在住・32歳の恵さん(仮名)のお話です。2年ほどマッチングアプリを使うものの彼氏ができないという彼女。「出会いはあっても、ピンとこない」ということを繰り返し、最近は2年前より、会った男性にがっかりすることが増えたそう。
年齢が上がることに危機感をもって、私のところへご相談にやってきました。
「周りは30代で結婚する気がない人もたくさんいるんです。30代ってやっぱり厳しいんですかね」
「年齢もあるけど、大阪って首都圏よりずっと女性の婚活厳しいですからね」
「え? そうなんですか?」
進学や就職のタイミングで、女性たちは地方の大都市へ
東京には、就職や進学のタイミングで日本中から男性も女性も集まってきます。なぜ大阪では男性の方が多くなるのでしょうか。
地元を離れ都会に行くとなったとき、女性の場合は親から「東京じゃなく近場の大阪にしておきなさい」のように言われることも多いのです。その結果、大阪のような地方の“都”には近隣地域から女性が集まりやすくなっています。福岡・仙台・札幌なども同じ傾向があります。
その結果、女性の方が多く男性が少ない地方の大都市は、女性が婚活をするのに不利な地域なのです。
“女余り”の地域にいることを、自覚しづらい関西女性
福岡や仙台の女性は「優秀な男性たちが都会に出て行った」と言うなど、「女性が余って大変」という自覚があります。ですが大阪はじめ関西の女性は、“女余り”の自覚がないのです。

ちなみに大手メーカーの本社がある東海地方や広島県などは、男性が全国から集まり女性が少なくなる傾向に。そのため婚活で「男性が不利」な地域です。結婚相談所の男女比でいえば、首都圏が男4:女6なら関西は男3:女7、東海地方が男6:女4ぐらいです。
恵さんは「ライバルが多いと肝に銘じます!」と約束してくれました。
保守的すぎ? 新しいものに慎重すぎる面も
東京では、こんな写真で登録している方はもうほとんどいません。
「ネットに個人情報を出さない方がいいのかなと思って」
「今はマッチングアプリに登録しているのが恥ずかしいという時代でもないですから。身バレを怖がりながらマッチングアプリを使うぐらいなら結婚相談所を使う手もありますよ」
「そうですよね」

田舎の方が保守的で新しいものに抵抗を持つ人が多いと言われていますが、関西は果たして田舎でしょうか。マッチングアプリの利用自体も、関西では広まりにくかったようです。
マッチングアプリPairs(ペアーズ)が発表した2018年のデータによると、独身かつ恋人を求めている人口に占めるPairs会員の比率は、全国平均で25.0%。地域別で見ると首都圏が38.4%、近畿地方は26.8%と、10ポイント以上の差があります。そして東海地方26.7%、中国地方24.0%、東北地方23.6%なので、関西は他の地方と大きな差がありません。
少なくともマッチングアプリに関しては、地方も関西も保守的っぷりは変わらないのです。
専業主婦になりたい女性が婚活で不利なわけ
総務省統計局の調査によると、2020年の専業主婦世帯は571万世帯で共稼ぎ世帯は1240万世帯です。90年台を境に、専業主婦世帯の方が少数派になりました。

人気がある高収入男性はハイキャリアの女性と結婚する確率が高く、そんな男性ほど“依存しそう”な女性を避けます。人気があって相手を選べる男性なら「仕事はやってもいい」女性と、「結婚後も仕事は続けます」という女性なら後者を選びやすいです。
「結婚したら仕事を辞める」と考える女性たち

男性の平均年収をエリアごとに比較すると、関東の男性平均年収は473万円、東海地方は439万円、関西地方は431万円(doda「2022年平均年収ランキング」より)。関西地方の男性が特別に他の都市部より稼いでいるわけではなさそうです。
恵さんは「アプリだと年収が高い人がたくさんいるんですけど、これって盛っていたりするってことですよね」とようやく自分の現状把握が甘かったことに気が付きました。
「東京はそういう服が人気なんですね」
一方で、これはあくまでも個人的な得意不得意ですが、難しいと感じる場面が多いのは京都出身・京都在住という方の婚活サポート。「○○区に住んでいる人は親に紹介しにくい」など地域のヒエラルキーがあるようです。服装やメイクが時代遅れすぎだったり、年齢に合わない若作りで男性からウケが悪いとお伝えしても「東京はそういう服が人気なんですね」と遠回しに拒否し、かたくなに直そうとしない人もいます。
もちろん全員ではありませんが、地域的に、古くからあるものを大事にする文化なのかもしれませんね。それは素晴らしいことだと思いますが、10年前のメイクと若い時に褒められた服装を「古き良き」とは言わないですよ。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
<文/菊乃>
【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt