F1の公式ゲームを使ったバーチャルレース「F1 eスポーツ・バーチャルGP」の第4戦が行なわれ、レッドブル・ホンダのマシンを駆るアレックス・アルボンが優勝を飾った。

 新型コロナウイルスの流行に伴い、2020シーズンのF1は7月からの開催を目指して調整を進めている。そんな中、世界中のファンに少しでもF1の興奮を楽しんでもらおうと同シリーズの公式ゲームソフトである『F1 2019』を使ってのバーチャルレースがスタートした。

 第4戦となる今回はブラジルGPの舞台でもあるインテルラゴスを使用。決勝レースは36周で争われた。今回もシャルル・ルクレール(フェラーリ)、アレックス・アルボン(レッドブル)、ランド・ノリス(マクラーレン)、アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)、ジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)、ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)など現役F1ドライバーが参戦。さらに他のスポーツ界から豪華メンバーがエントリーし、ラリー界のレジェンドであるペター・ソルベルグや、クリケット選手のベン・ストークス、欧州サッカーの強豪クラブであるACミラン(セリエA)で活躍中のアレッシオ・ロマニョーリもF1のバーチャルレースに挑戦した。

 予選でポールポジションを獲得したのはストフェル・バンドーン(メルセデス)。しかしスタート直後に大きく挙動を乱し、3番手にいたエンツォ・フィッティパルディ(フェラーリ)を巻き込む形で大きく後退した。実はバンドーンは前日に行なわれたフォーミュラEバーチャルレースにも参加しポールポジションを獲得したがスタート直後にウォールに激しくヒットし後退。このF1バーチャルでも同じような展開となってしまった。

 混乱の中で始まった決勝レースだが、1周目を終えるとアルボンがトップに浮上。2番手にルクレールが続き、前回のF1バーチャル中国GPと同じ顔ぶれでのトップ争いとなったが、その時を遥かに上回る“激闘”が序盤から繰り広げられた。

 3周目のターン4でルクレールがアウトから追い抜きトップに浮上するも、翌4周目のターン1でアルボンがDRSを駆使して逆転。ポジションを下げたルクレールが同じようにホームストレートでDRSを使ってスピードアップし、アウト側からアルボンを抜き返した。このようにお互いがホームストレートでDRSを使いターン1でオーバテイクするという展開が延々と続いた。

 今回も途中に1回のピットストップが必要となるのだが、先に動いたのは2番手を走っていたルクレール。12周目にピットに入るとソフトからハードにタイヤを交換した。一方のアルボンはコース上に留まり続け、16周目にピットストップを敢行。こちらはミディアムタイヤを装着し、戦略が分かれることなった。

 後半スティントに入ってもアルボンとルクレールのオーバーテイク合戦は終わることがなかった。特に19周目にはターン4からターン8までサイドバイサイドのバトルを繰り広げたほか、仕掛けるコーナーをずらすなど、お互いに一歩も譲らないリアル以上に緊迫したバトルを展開した。

 ところが残り13周というとこで流れがアルボンに向き出す。前回のバーチャル中国GPでコース外のわざと使う“超ワイドライン走法”が目立ったため、今回はトラックリミットの取り締まりが強化された。それにルクレールが引っかかってしまい、トラックリミット違反のためレースタイムに3秒加算されるペナルティが与えられたのだ。仮に彼がトップに出たとしてもアルボンを3秒以上引き離さなければ優勝できなくなってしまったのだ。

 それでもルクレールは諦めることなく果敢に攻めていく走りを披露し、アルボンも負けじと応戦しした。結局、36周のレースの間にふたりだけで合計25回もポジションを入れ替え合うという壮絶なバトルとなった。

 序盤から手に汗握るトップ争いとなったが、残り2周でトップに立ったアルボンがルクレールを引き離しトップチェッカー。F1バーチャルGPで初優勝を飾るとともに、バーチャルレースという形ではあるがレッドブル・ホンダに今季初勝利をもたらした。

 2番手でチェッカーを受けたルクレールは前述の3秒加算ペナルティにより3位となり、2位にはラッセルが入り、今回は現役F1ドライバーたちが表彰台を独占する結果となった。