メルセデスF1のルイス・ハミルトンは2020年でキャリア14年目を迎えている。彼は現役引退についてはまだ先のことだとしてきたが、実は以前には1年間の休暇を取ろうと考えていたこともあったようだ。

「僕は概してとても静かな人間なんだ。“自分の時間”を楽しんでいるし、そういった時間を持つことは僕ら全員にとって本当に大事なことだと思う」

 ハミルトンはメルセデスのビデオインタビューでそう語っている。

「僕はワーカーホリックでもある。一度リズムに乗ると次々と動き始めて、トレーニングで追い込んで、そしてバランスを見つけるようにしている」

「過去5年の間に、1年休憩を取るのが体と心にとって良いことだろうと考える時もあった。でも、離れることはできない」

「脂の乗った時期にいるアスリートにとって、1年間離れて、それから戻ってくるというのは決して良いことではないんだ」

「テクノロジーの進歩のスピードは早い。だからこのマシン、そして開発を完全に把握しなくちゃいけないんだ。長期的なサバティカル休暇を取ることはありそうにない。でも今回(シーズン中断によって)休暇を手にできたから、楽しんでいるよ。これまでにない程フレッシュで健康的だと感じている。誰にとっても苦労するのは心をクリアに保つことなんだ」

 ハミルトンはこの臨時休暇を利用してこれまで以上に自身の体調を整え、通常は対処する時間のない“弱み”へ対処することに焦点を当てていると語った。

「この休息時間によって、僕は弱点だった領域により集中する時間を分配する事ができる」

「だからふくらはぎの筋肉を鍛えたりエクササイズしたり、退屈なことをしていた。お尻のエクササイズもかなり退屈なものだけど、全部がとても重要なんだ」

「最終的には、時間とともに体は形になっていくと思う。強みも弱みも体にはあるけど、ジムに行くときは大きい筋肉を鍛えることが多くて、必ずしも小さい部分をやるわけではない。だから(この機会に)深い部分にまで手を伸ばして身体を洗練させてみようと思っているんだ」

「そして、どうやったら以前よりも高いレベルに行けるかを見つけようとしている。今季のスタート時には素晴らしいフィーリングがあったけど、ご存じのように始まることはなかった。でもその他の領域の改善に集中するには本当に良い時間になっている」

 またハミルトンは、新型コロナウイルス対策の規制で家に留まることが要求される中でも、ポジティブなことを見つけて過ごそうとしていると語った。

「ひとつの場所に留まるのに慣れるには時間がかかるけど、一旦落ち着けば、次の日にはとても集中できた」

「毎日、日の出と日の入りにワクワクする。その日に何をするかを考えて、トレーニングをしてフレッシュな気持ちをできる限り保とうとしている」

「ポジティブな面を見るべきなんだ。世界を見渡せば、空は晴れ渡っているし、家族や人間関係をもっとありがたく感じると思っている。こうした経験からみんなが成長できることを願っている。そして、この事態がすぐに通り過ぎることもね」