5月27日、FIAの世界モータースポーツ評議会でF1のルール変更について電子投票が行なわれ、タイヤのテストに関する項目の変更が正式に承認された。

 その中にはレースウィークエンド中の“実験的”タイヤのテストに関する項目もあり、走行が義務化されることになった。この動きはピレリによって開発された2020年仕様のタイヤの使用を各チームが拒否したことで、2019年仕様のタイヤが継続使用されることになった動きを受けてのものだ。

 更に、現行のタイヤは2021年も使用することが想定されており、レースウィークエンド以外に開発が可能となるテストプログラムは存在しない。そのため、2019年仕様のタイヤで計3シーズンを戦うことになり、その間のダウンフォース増加に対応できるのかといった懸念も出ている。

 改定されたルールではダウンフォースの増加を抑えるために、2021年シーズンはリヤタイヤ前方の構造を簡素化することも決まっている。

 FIA側は現行のタイヤで2021年末まで十分に仕事が果たせると自信を持っているものの、安全措置として追加のテストが必要な場合には、そのための適切な装備が備わっていることを保証している。

 焦点となるのは2021年に向けたタイヤを微調整するオプションを持つことだが、ルール改定自体は7チームが賛成すればシーズン中でも仕様の変更は可能だ。しかしながら、そのシナリオはかなり起こりそうもないものだ。

 そしてテストの変更点だが、これまでは必要な場合にはフリー走行1回目と2回目用にテスト用タイヤが用意されていた。しかし、トラックコンディションが良くなる前の早い時間帯に使用されることも多く、有益なデータを収集できないこともあった。今後は金曜日FP2のラスト30分がそういったテスト走行用に確保されることになった。

 これまでとは異なりこの走行ではピレリの定めたテストプログラムに従うことが義務付けられ、その他の作業は許可されない。ルールには次のように記されている。

「追加仕様のテストは修復不可能なダメージを受けていない限り、全てのマシンに義務付けられる」

「これらの追加仕様のテストはプラクティス2の終盤30分で実施されなければならない。サプライヤーはこの時間中、各競技者のテストスケジュールを明示する。またサプライヤーが指定していないその他のテスト活動は認められない」

「各競技者は、評価のために、必ずしも同一のタイヤを与えられるとは限らない。またこの時間中に各車から要求されるラップ総数は全ての車で同一となる」

 また各チームは以前とは違い、レースウィークの2週間前には追加のタイヤテストを通達されるようだ。

 加えて今シーズン中に予定されていた18インチタイヤのテストプログラムは、2021年へと延期されている。