マクラーレン・グループは新型コロナウイルスの流行によって大きな打撃を受けており、5月にはF1チームを含むグループ全体で大規模な人員削減を予定していることが明らかとなった。

 彼らは状況に対応するために追加の資金調達を目指していることも分かっていたが、その手段については検討中と伝えられていた。

 Sky Newsが最初に報じたこの売却計画だが、マクラーレンはF1チームとインディーカーのチームを含む、マクラーレン・レーシングの株式のみを一部売却することを検討しているようだ。

 2021年からは予算上限が導入されるが、マクラーレンはこれを現在のトップ3チームと対等に戦うための絶好のチャンスとみなしている。2022年からは新たなテクニカルレギュレーションが導入される予定であり、そのため来年は新型マシン開発に向け、チームが使用できる資金を限界まで確保することが必要不可欠だと考えられているのだ。

 現在のところ、マクラーレン・レーシングは親会社と同一の株主構成となっており、株式の売却には何らかの再編が必要となる。

 マクラーレン・グループの株式の56%はバーレーンのマムタラカト・ホールディングが所有している。その他14%をサウジアラビアの富豪マンスール・オジェが、10%をマイケル・ラティフィが所有。残る20%は少数株主という構成となっている。

 マイケル・ラティフィはライバルチームでもあるウイリアムズへの投資にも関係しており、既にウイリアムズへの融資を行なっている。また今季からは彼の息子であるニコラス・ラティフィがウイリアムズのドライバーに就任したため、マクラーレンへの投資について影響が及ぶ可能性も考えられる。

 なおマクラーレンは資金調達について、先月末の時点では次のように述べていた。

「流動的な立場を強化するために、有担保、無担保を含む最大2億7500万ポンド(約364億円)相当の資金調達の選択肢について、現在検討を行なっている。最新情報は、可能な限り早い段階でお知らせすることになる」