新型コロナウイルスで開幕が遅れていたF1は、7月5日のオーストリアGPでついに開幕。トラブルやクラッシュが相次ぐサバイバルレースとなる中、ランド・ノリスが3位表彰台を獲得。カルロス・サインツJr.も5位に入り、マクラーレンは現時点でメルセデスについでコンストラクターズランキング2番手となっている。

「モータースポーツでの成功は、チームの努力の結果であり、私はこのチームの一員であることを誇りに思う」

 マクラーレンのチーム代表を務めるアンドレアス・ザイドルは、そう語った。

「(開催中止となった)オーストラリアGP以降、困難な時期を過ごしていたことを考えると、素晴らしい結果だ。新しいシーズンに入る上で、我々が出しうる最高の結果だ」

「チームがあらゆる面でやりたいことが正しい方向に進んでおり、クルマが進歩していることが確認できた。オペレーションの面でも素晴らしかった」

「しかし、これは単なる1レースの週末に過ぎない。クルマに足りないところも今日見えたので、あまり浮かれすぎないようにすることが重要だ。次の日の朝には、また仕事に戻り、もっとうまくできたことがなかったか分析していく」

 ザイドルは、自身初表彰台を獲得したノリスを、人間としてもドライバーとしても大きく成長したと評価した。

 一方、8番グリッドから5位を獲得したサインツJr.についても称賛。レース終盤には、ノリスとサインツJr.がバトルする場面もあったが、チームの哲学としてふたりにバトルを許可しているとザイドルは語った。

「カルロスも素晴らしい週末を過ごした。彼は冬のテストや週末を通して、多大な貢献をしてくれた。クルマに完全に満足できていない中でも5位になれたのは、自信になると思う」

「我々チームの哲学は、彼らがクラッシュするまでレースをさせるということだ! 特にシーズン序盤は、そうして実際にコース上でチームメイトと戦うことができると、ドライバーが知ることが重要だと思う」

「カルロスとランドはお互いのことを信頼している。彼らも接近戦には常にある程度リスクがあることは知っているし、シーズン序盤は彼らにレースをさせることが最善だと考えている。ドライバーとチームにとって、リザルトを最大化させるんだ」

 マクラーレンは、週末を通してペースが良かったレーシングポイントを中団争いのライバルだと見据え、警戒をしてきた。予選ではほぼ互角の速さを見せた両チームだが、FP2のロングランではレーシングポイントがメルセデスやレッドブルに迫るペースを刻んでいたためだ。

 レーシングポイントはランス・ストロールがセンサートラブルでリタイア。セルジオ・ペレスは、ソフトタイヤからミディアムタイヤに切り替える1ストップ戦略で6位となっている。

 マクラーレン2台は、セーフティカー出動を利用した2ストップ戦略を採ったこともあり、ザイドルは今回のレースで両チームの比較は難しいとしつつ、今後に期待が持てる結果だったと話した。

「ペレスは最初のピットストップでミディアムタイヤを履いた。我々とは戦略が違っていたため、判断は難しい。だが金曜日の時点ではペースに関して疑問があったので、レーシングポイントやフェラーリと戦えたのは非常に勇気づけられた。まだ改善の余地はあるが、最初のステップがすでに成果を上げているのは明らかであり、将来への自信になった」

「ジェームズ・キー(テクニカルディレクター)と彼のチームが、今後数週間、数ヵ月でいくつか、素晴らしいアップデートの計画を立ててくれると思う。我々が正しい方向に向かっているのは確認できたが、同時にインフラをアップデートする必要があり、まだまだ長い道のりがある」