開幕戦オーストリアGPで大苦戦しながらも、なんとか2位表彰台を獲得したフェラーリ。しかしその苦悩は、開幕戦と同じレッドブルリンクを舞台に行なわれている第2戦シュタイアーマルクGPでも変わらないようだ。

 土曜日に行なわれた予選では、セバスチャン・ベッテルは10番手ギリギリでQ2を突破したものの、Q3では最下位となった。チームメイトのシャルル・ルクレールは、予選Q2を突破できず、さらに3グリッド降格ペナルティも受け、14番グリッドから決勝レースに挑むことになった。

「予選が明日(日曜日朝)まで延期されなくて良かった。でも、もっと良い結果を望んでいたんだ」

 ベッテルはチームのプレスリリースにそう語った。

「できる限りのことは、全て試したと思う。しかし残念ながら、タイヤ……特にフロントタイヤを作動温度領域に達するまで、時間がかかりすぎてしまった。フロントタイヤを何度もロックさせてしまったし、ストレートでもアクアプレーニング現象に遭っていた。Q3の最後のラップでは、全てのリスクを取ろうとしたが、ターン8でマシンのコントロールを失い、タイムを改善できなかった」

 ベッテルは、望んでいた状況からはまだまだ遠いところにいると語る。

「少なくとも今回のことは、次に同じ状況に直面した時のための”学び”になると思う。日曜日の予報は今日とは異なり、ドライコンディションになるようだ。ドライの状況では、僕らのレースペースは少し良く見えるけど、まだまだ望んでいるような状況にはない」

 ルクレールは、上位のマシンとの差を見て驚いたと語る。

「今日は十分な速さがなかった。上位のクルマとの差を見た時、驚いたよ。間違いなく、やらなければならないことがいくつかある」

 ルクレールもそうコメントを寄せた。

「バランスという面では、このマシンはドライでもウエットでもドライブしやすいんんだ。でも、僕らにはあちこちに問題があり、それを解決する必要がある。そしてこういうコンディションでドライブするということについても、すべき仕事が残っている」

「残念ながら、Q2で2セット目のウエットタイヤを履いた時に雨が強まり、改善できなかった。とても残念なことだ」

 ただルクレール曰く、選んだセットアップのせいで予選で苦しんだ可能性があるという。

「昨日(金曜日)に僕らは、もっとアグレッシブなセットアップを選んだ。それで、雨の中のドライビングが予測し辛くなったのかもしれない。それによって予選では代償を払ったけど、決勝に向けては正しい選択をしたと確信している」

 チーム代表のマッティア・ビノットは、この体たらくにショックを隠さない。

「本当に残念な1日になった。ストップウォッチは嘘をつかない……我々はそのことを認めなければいけない。予選では様々なコンディションだったが、過去数年間ライバル関係にあったチームだけではなく、ついこの前まで我々の後ろにいたチームに対しても、競争力が足りなかった」

 そうビノット代表は語る。フェラーリは、当初ハンガリーGPに持ち込む予定だったアップデートを、1戦前倒ししてシュタイアーマルクGPに投入したが、これも期待通りの効果を発揮していないようだ。

「予定よりも早く、マシンをアップデートするために我々は一生懸命働いた。しかし、その価値をコース上で発揮できていないようだ。その理由を解明し、状況を変える必要がある」

「これはフェラーリという名のチームにとっては、十分なことではない。我々はそれについて、苛立ってはならない。しかし、事実を無視することもできないのだ」