全チームが2020年の新タイヤを拒否したこともあって、F1にタイヤを供給しているピレリは、2022年に18インチホイールが導入されるまで2019年と同じタイヤを計3年間供給する予定となっている。

 そのためF1は、開幕前の5月の段階で2021年に向けてフロアのレギュレーションをダウンフォースを削減することを決めていた。しかしイギリスGPでタイヤトラブルが続発したこともあって、FIAは当初の計画ではダウンフォースの削減が十分ではなかったのではないかと危惧。レギュレーションにさらなる変更を加えた。

 これによりタイヤへの負荷が軽減され、今季のようにタイヤの最低内圧を引き上げ、タイヤを守る必要がなくなることが期待されている。

 主な変更点としては、リヤタイヤの前のフロアの一部が切り取られることに変わりはない。しかし、チームはパフォーマンスを回復するために、フロア周辺に限られた数のスロットを設けることが予想されていたが、今回の変更でそれができなくなった。

 さらにFIAは、ダウンフォース低減の目標を達成するために、リヤブレーキダクトのフィンとディフューザーに取り付けられているストレーキのレギュレーションにも変更を加えている。

 アクスルラインから下のブレーキダクトのフィンに関して幅は40mmまでに制限される。また、ディフューザーのストレーキは基準面から50mmまでしか認められない。

 しかし、今回のレギュレーション変更は設計者にとってあまり大きな変更ではないだろう。

 ベルギーGPのフリー走行中にマクラーレンが2021年型のフロアをテストしていたことからもわかるように、来年のマシンに向けてチームはすでに作業を開始している。

 マクラーレンは新フロアがクルマのバランスにどんな影響を与えるかを理解し、シミュレーションや風洞で得られたデータを裏付けるために、実走行データを集めていたのだ。