今年のF1では、メルセデスのルイス・ハミルトンが音頭を取る形で、反人種差別の運動を加速させている。

 そんな中、ルノーのダニエル・リカルドは反人種差別の行動を取ることに遅れを取ってきた。彼はこれを打破するために、ロシアGPでは「平等」と書かれたマスクを着用した。ただこれについては、この主張に反対する人々からの、批判も集めることになった。

「ソーシャルメディアに関することで言えば、僕は基本的には読みすぎないようにしている。95%はポジティブな意見だ。でも残りの5%は僕を怒らせるだけだ」

 そうリカルドは語った。

「彼らはいつもそこにいる。100%がポジティブな意見であるということは決してない。そういうことは、残念ながら全くないんだ」

 リカルド曰く、「平等」と書かれたマスクは、今年の全米オープンテニスで優勝した大坂なおみの行動に倣ったものだったといい。大阪は全米オープンの際に、各試合ごとに、人種差別の犠牲となった人たちの名前が入ったマスクを着用していた。

 リカルドは、数ヵ月前には公に話すことが難しかったことを、今では誰もが自由に口にできるようになったことを満足していると語った。

「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も重要)の運動について話したり、黒人のことを黒人と言ったり、こういうことを大きな声で言うことができるようになった。以前は確かに、そういうことについて話すのは、それほど快適なことじゃなかった」

 そうリカルドは語った。

「今年の初めの頃ですら、そういうことについて話すのは快適なことではなかった。だから人種差別に関することであれ、メンタルヘルスに関することであれ、これまで話したことのないことについて話し始めるのは少し大変だ。だからおそらく、少し批判に晒されること、そして100%ポジティブな反応ではないということについて準備をしておかなければいけない」

「しかし繰り返しなるけど、そう強く感じ、それが信じていることならば、そうしない理由が分からない」

「特に人種差別のようなモノについて考えている。大きな問題は“沈黙する”ということだ。そして、声を上げず、自らの殻の中に閉じこもっているのが快適だと思っている人がいるということだ。それが問題だと思う。もし声を発することができ、それがポジティブなモノであるなら、それを聞かせて欲しいと思う」