9月25日(金)、ステファノ・ドメニカリが来年からF1のCEOに就任することが発表された。これまでCEOを務めてきたチェイス・キャリーは、ノンエグゼクティブ・チェアマンとなる。

 ドメニカリはかつてフェラーリF1のチーム代表を経験し、現在はランボルギーニのCEOを務める人物。FIAではシングルシーター委員会の委員長も務めている。レースの知識と大きなブランドの成長を支えてきた実績から、彼のCEO就任はF1パドックでも広く受け入れられている。

 メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフも、ドメニカリの起用を歓迎した。

「ステファノは誠実で素晴らしい人格者だし、このスポーツの知識を兼ね備えている」

 そうウルフは語った。

「彼はスポーティングディレクターやチーム代表として、チーム(フェラーリ)の困難な時期も成功した時期も経験した。アウディのF1プロジェクトにもしばらく関わっていた」

「そして彼は、ランボルギーニを驚異的なパフォーマンス、財政状況に導いた人物だ。正直なところ(ランボルギーニの)クルマは素晴らしいものだ。彼はその役割にとても適していると思う」

 F1はリバティ・メディアが率いる中で、フォーマット変更や微調整など、F1をより良くするための策を検討してきた。最近では、予選レースとしてリバースグリッドのスプリントレースを行なう案も浮かんでいる。

 セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)やジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)はこれに反対するコメントを出しているが、ウルフも同様にリバースグリッドに対して批判的だ。彼はエンターテイメントに焦点を当てすぎることはF1にとって良くないと警告しており、ドメニカリがCEOに就任することで、F1がそういった”人工的な要素”から距離を取ることを期待しているようだ。

「彼は内側を熟知しているから、このスポーツのことを第一に考えてくれると思う」

「これは私の考えだが、彼はそうした人工的なモノから離れようとすると思う」

「彼は純粋主義者だが、観客や視聴者に興味を持ってもらう必要があることも同じく理解している」

「バランスを取るのは難しいが、彼なら上手くやってくれるだろう」

 ドメニカリは2021年の1月にCEOに就任することになるが、F1の運営や商業権について定めた新たなコンコルド協定は締結済みであり、来季に向けた準備はすでに完了している。

 それでもウルフは、ドメニカリのやるべき仕事は山積みだと話し、その仕事に期待していると付け加えた。

「チェイスはコンコルド協定を完成させるという戦いに挑んでいた。それは我々が認めなければいけないことだ」

「FIAや、日和見主義的な10チームに対処することは、彼にとって非常に苛立たしいことだったと思う。しかし、それが決着したのは良いことだ」

「どうすればこのスポーツを最適化し、スポンサーを増やし、素晴らしい放送契約を結べるか。我々を素晴らしい場所やレーストラックに連れていけるか、新たな世代のファンを惹きつけることができるかを見極めることができるポジションに、ステファノはいるんだ」