10月2日、ホンダは2021年限りでF1での活動を終了すると発表。これによって現在ホンダ製パワーユニットを使用しているレッドブルやアルファタウリが影響を受けるのはもちろんだが、F1を目指してFIA F2で戦っている角田裕毅にとっても、自身のキャリアに関わりかねない大きなニュースだったはずだ。

 ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)の一員であり、レッドブル・ジュニアチームにも所属している角田は今季、ホンダとレッドブルからのバックアップを受けてFIA F2に参戦。ルーキーシーズンながら堂々たる走りを見せており、第5戦シルバーストンのレース2と第7戦スパのレース1で優勝。予選ポールポジション3回とポイントランキング3番手はいずれもルーキートップだ。

 今季のF2はまだバーレーンでの2ラウンド4レースを残している状況だが、角田はこのままの順位でシーズンを終えれば、F1参戦に必要なスーパーライセンスを発給条件を満たすこととなる。それだけに、ホンダのF1参戦終了が角田の今後のキャリアに影響を及ぼしてしまうのではないか……そんな懸念の声も上がっている。

 これに関して、ホンダのF1マネージングディレクター(MD)を務める山本雅史は、角田が小林可夢偉以来の日本人F1ドライバーとしてF1のグリッドにつくため、ホンダとして出来る限り支援を続けていきたいと語った。

「個人的には、(ホンダがF1を)離れても影響はないと思っています」

 山本MDはそう語った。

「レッドブルは誰でもいいから走らせている訳ではありません。彼らは彼(角田)のことをレッドブルのジュニアドライバーとして厳密に評価すると思います。それに、これはF2の成績次第でもあります」

「我々は彼をできる限りバックアップしたいと考えています」

 そしてアルファタウリのチーム代表を務めるフランツ・トストも、ホンダ活動終了による角田への影響を否定。数ある育成ドライバーの中から、純粋なパフォーマンスによってドライバー選びをするのがレッドブルの“哲学”であると語った。

「スクーデリア・アルファタウリには現在、ピエール・ガスリー、ダニール・クビアトというスピードのあるふたりのドライバーがいる」

「そしてヤングドライバーテストでは角田裕毅を起用する予定だが、これは2021年以降参戦を継続しないというホンダの決定とは何の関係もない」

「常にパフォーマンスを重視するのがレッドブルの哲学だ。彼はF2で良い走りを見せていて、パフォーマンスの高さを示している。私の記憶が正しければ、彼はシルバーストンとスパで優勝している。オーストリアでは無線のトラブルが起こるまで、ウエット路面の中でレースをリードしていた」

「彼は本当に良い仕事をしているし、こういったパフォーマンスがドライバー選びの決め手となる。これが常に我々の哲学だったし、これからも変わらない。レッドブルが2021年のドライバーに関してどういった決断をするのかは、まだ分からない」