ヤマハのバレンティーノ・ロッシは、イタリア・タブリアの自宅で体調不良を訴え、検査を受けた結果、新型コロナウイルスの陽性反応が出たため、MotoGP第11戦アラゴンGPを欠場することになった。

 新型コロナウイルスに関するイタリア政府の規定により、PCR検査で陽性と診断された者は、その時点から10日間の隔離が必要となる。そのためロッシは、1週間後に同じくアラゴンで開催される第12戦テルエルGPの欠場も余儀なくされる。

 ロッシの欠場が決まったことにより、ホルヘ・ロレンソがサプライズ復帰を果たすのではないかとの憶測が飛び交った。

 昨年限りで現役を引退したロレンソはヤマハのテストライダーを務めているものの、2月のセパン公式テストと先週のアルガルヴェ・サーキットでのテストを含め、今年に入って計4日間しかヤマハのバイクを走らせていない。しかもアルガルヴェでのテストでの彼のベストラップは、アプリリアのアレイシ・エスパルガロよりも4秒以上遅いものだった。

 代役ライダーに関して、MotoGPのレギュレーションでは次のように規定されている。

『チームはライダーの離脱から10日以内に出場義務を満たすよう、適格な代役ライダーを用意するために、あらゆる合理的な努力をしなければならない』

 テルエルGPまでに10日は経過しないため、ヤマハには代役を用意する義務はない。また、適格なライダーがいないと主張することもできる。

 ヤマハはロッシの代役を立てないという判断について、MotoGPの新型コロナウイルス対策プロトコルでスタッフの人数が減っている中で、”新しいライダーをバイクに適応させる”ために、スタッフに更なるプレッシャーをかけたくないという思いからだと説明している。

 前戦フランスGPでは、ヤマハのエンジニア1名が新型コロナウイルスに罹ったことで、鷲見崇宏プロジェクトリーダーを含む6人が隔離されたばかり。ヤマハにとっては泣きっ面に蜂の事態となっている。

 ロッシの教え子であるMoto3ライダー、トニー・アルボリーノ(Rivacold Snipers Team)も新型コロナウイルスが原因でアラゴンGPを欠場している。彼自身はコロナ陰性だと診断されているが、飛行機の中でコロナに感染していた乗客の近くに座っていたため、濃厚接触者だと判断されたのだ。

 第7戦サンマリノGPでは、Moto2クラスでランキング上位を争っているホルヘ・マルティン(Red Bull KTM Ajo)がコロナに罹患。2レースの欠場を余儀なくされた。